フランスの作家で哲学者でもあったカミュは正気を失いかけた
ときの心理をこのように表現している「人間の最も自然な性向
は、自分を破壊し、自分と一緒にみんなも道連れにしようとす
ることだ」
大阪市で起きた放火殺人事件でクリニックに火を放って特定さ
れた谷本盛男容疑者61歳、離婚してから生活が荒れて長男を
刃物で襲って大けがを負わせ懲役4年の実刑判決を受けた危険
人物だった、ガソリンを購入、クリニックに非常階段の扉を粘
着テープでふさぎ、全員巻き添えにしようとした執着心と心の
闇、正気の沙汰ではない、すでに25人が亡くなってる。
人間というのは思いつめてかっとなると何をするかわからない
動物で法律で禁じられていても何の抑制にもならない、自分が
死んでもいいから無抵抗の人間を逃がさない、身勝手な破壊に
憤りが収まらない、老人になると経験豊かでそれが財産だとい
われるがこの男にはあてはまらない。
一瞬で命を絶たれた院長やスタッフそして患者の無念な気持ち、
そして犠牲者の家族や親族、同僚、友人、そしてクリニックに
通院してた患者、心のよりどころを失った喪失感は計り知れな
い、動機はなんであれ、この凄惨な事件を許すことは決してで
きない。