「平和が続くように、みんなで考えてみようね」−。約40年間の戦争語り部を5月に引退した安里要江(としえ)さん(98)の次女、比嘉佐智子さん(70)=沖縄県北中城村=が3年生の児童約30人に語り掛ける。中城村の津覇小学校で6日に開かれた平和学習の授業。講師役を務めるのは初めてだ。「母の代わりはできない。でも、できることはやりたい」。語り継ぐ大切さと難しさを感じている。(中部報道部・勝浦大輔)

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記事の概略は、戦後75年経過し、戦争の実体験者である「語り部」の数が少なくなり、戦後生まれの娘が「母の遺志」を受け継いでいく、というもの。

沖縄戦の実体験者が死亡或いは老衰により「語り部」を続けられなくなり、それを戦後生まれの娘が受け継いでいく。

沖縄戦の語り部が歴史的事実の継承として存在するのは「オーラルヒストリー」として基本的に賛同する。

だが、これがイデオロギーに染まった識者やマスコミに利用され、結局事実を歪曲・捏造する例が多いのは残念だ。

歴史歪曲の典型的実例を挙げよう。

20年前、座間味島の集団自決の唯一生き残りである母(宮城初江さん)の「遺言」を捻じ曲げた出版物を発刊。

日本軍は「集団自決の命令をした」などとと証言、座間味島の戦隊長梅澤少佐を社会的に葬った卑劣な「語り部」がいた。

「母の遺したノート」を捻じ曲げた、戦後生まれの娘・宮城晴美氏のことだ。

宮城晴美氏は母を裏切り、歴史を裏切った。

そして沖縄県民を裏切り、結果的に梅澤さんを含む全国民を裏切ったことになる。