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新聞は読まれてナンボのものであり、どんなに目立つ記事を書いても誰にも読まれなかったら、今時弁当の包み紙にもならない。
沖縄タイムスが昨日の田母神講演会をどのように読者に伝えるか・・・これは今回の田母神講演会のもう一つの関心事だった。
昨日の講演会は会場は満杯で熱気ムンムンの大成功で無事終了したが、さて今朝の沖縄タイムスをめくって見たら・・・・
ない!?
自分の嫌なものは黙殺という形で対処するのは、照屋証言を始め多くの「軍命は聞いたことがない」という証言のスルーや、最近では『うらそえ文藝』最新号への沈黙など枚挙に暇がないほどの沖縄紙の得意技である。
だが、現役の自衛隊最高幹部が政府に反旗を翻したわけでもないのに、その論文が怪しからんといって辞任に追い込まれたことは全国的に話題になった「危険人物」(本人談)の話である。
その危険人物が沖縄タイムスのお膝元で講演会をするのだとしたら、沖縄タイムスが関心がないはずはない。
「田母神氏の自論」への賛否はさておき、地元を代表する新聞と自負するなら読者に講演会の様子を伝える義務があるはずだ。
これまで同紙が黙殺してきた100人前後の保守系講演会ならともかく、田母神論文に関しては沖縄タイムスは並々なる関心を示し、その証拠にこれまで何度も社説やコラムで批判してきたではないか。
一寸例を挙げてもこの通り。
⇒[空幕長更迭]【11月02日】 タイムス社説
⇒ [前空幕長招致]【11月12日】 タイムス社説
更には社説やコラムではあき足らず、田母神氏が他県で講演会をした内容まで記事にして「県民の怒り」を露にしているではないか。
同記事を読むと昨日の沖縄講演会でも同じことを話していたので、長くなるが以下に引用する。
2008年11月29日 社会
田母神前空幕長、一坪反戦運動を批判/現職時講話「国邪魔している」【11月29日】
【東京】政府見解と異なる歴史認識の論文を発表し、更迭された田母神俊雄前航空幕僚長(三日付で定年退職)が今年一月、航空自衛隊熊谷基地(埼玉県)で行われた講話で、基地への土地提供を拒否する「一坪反戦運動」について、「これはただ、国がやることを邪魔しているだけだ」と批判していたことが二十八日、分かった。共産党の井上哲士参院議員が入手した講話録で明らかになった。
田母神氏は、空幕長在任中の今年一月三十一日、熊谷基地で「我が愛すべき祖国日本」と題して講話。南西航空混成団司令部幕僚長として航空自衛隊那覇基地に勤務していた一九九七年当時の一坪反戦運動について言及した。当時「一坪反戦地主」が約三千人いたが、半数は沖縄に住んだことのない人たちで、「いわゆる共産党員だ」と述べた。
土地を共有する一坪反戦地主一人あたりの平均面積は「テレホンカードの半分」と指摘。その上で「これらの人たちの土地代は半年で四円。四円を振り込むのに手数料が八百八十円かかる。これはただ、国がやることを邪魔しているだけだ」と非難した。
同講話について一坪反戦地主会代表世話人の池宮城紀夫弁護士は「沖縄戦など過去の歴史を踏まえ、戦争に供する基地に土地を提供しないとの思いで土地提供を拒否し続けているが、こうした運動を侮辱する発言で許せない」と憤った。
今月十一日の参院外交防衛委員会に参考人として出席した田母神氏は、講話の内容を問われ、「しゃべっているのは多分(更迭の原因となった)論文に書いているのと一緒だと思う」と述べていた。
◇
沖縄タイムスが問題にする『当時「一坪反戦地主」が約三千人いたが、半数は沖縄に住んだことのない人たちで、「いわゆる共産党員だ」と述べた』の部分は、昨日の講演会でも話されていた。
これだけ関心があるのに黙殺するのは、逆に関心の裏返しだと思う・・・ここまで一気に書いてきて、コーヒーを飲む為手を休め、そばに広げたタイムスの第一、第二社会面を隅から隅までなめまわすように見直してみたところ、・・・
あった!!
第二社会面の最下段右の隅っこに二十数行のベタ記事で「歴史認識で自論 田母神氏、那覇で講演」とあるではないか!
見逃すのも無理はない。
直ぐ上に二段抜き見出しで「普天間アセス 『やり直し』相次ぐ 学者らシンポ開催」と大きな見出しが読者の目を奪うという巧妙な紙面構成になっているのだ。(笑)
同じ日に「沖縄ジュゴン環境アセスメント監視団」主催のシンポがあったという記事だが何故か参加人員の記述はない。人数の記載が無いということは、せいぜい20名前後の集会だと推定する。 「ジュゴンの肉の美味しい料理法」というシンポだったら興味があるのだが・・・。
ちなみに、つい見過ごした田母神講演会は沖縄タイムス報道によると、850名となっている。
席は800席用意したと聞くので、追加席や立ち見も含めると筆者の目算では、900名から1000名近くと推定した。 タイムスの850名は当日の満席の様子を表していてタイムスにしては大体真っ当な数字だと思う。
沖縄紙の田母神講演会についての報道は、事前報道がないのは想定内としても、事後の報道に関心を持つ人が多いようで、当日も会場でお会いしたブログ仲間の逆風って気持ちいい!
の縁側さんが「田母神講演会 」という興味深いエントリーをしているので是非読んで欲しい。 縁側さんは見出しまで予想しているが「自論を展開」は予想通りで、さすがは沖縄紙ウォッチャー、お見事である。
脱線は当日記のいつものことだが、講演会の内容は後に譲って、心理学ではド素人の筆者が新聞記事に関する「体験的心理学講座」に脱線するのしばしお付き合いください。
新聞記事で一番目に付く場所はご存知一番上のトップ記事だが、それも上の右側が一番目に付く。
従って同じ一番上でも左側は「左トップ」といって一ランク注目度は落ちる。
更に同じ社会面でも見開き右側の偶数ページは、第二社会面といって見開き左側の奇数ページの第一社会面より数段注目度が落ちる。
第二社会面のトップ記事は第一社会面とは逆に上段左側である。
従って注目度が数段落ちる第二社会面で最も読者の注目度が落ちるのは、言い換えれば、見落としやすいのは最下段の右端である。
田母神沖縄講演会の記事は、見事に第二社会面の最下段の右端にあった!
沖縄タイムスは、これまで再三社説などで批判してきた手前、全く無視するわけにはいかないと考え、見事に第二社会面の最下段の右端のベタ記事という栄誉ある場所を田母神講演会に用意したわけだ。
おまけに同記事を上から包むように二段抜きで左翼シンポ記事で読者の目を逸らすという巧妙な紙面構成で・・・。
不覚にも最初の一瞥で田母神講演会の記事を見落としたが、タイムスの整理部が心理学の専門家かどうかは知る由もないし、縷々述べたのはあくまでも筆者の独断による「体験的心理学講座」である。
さて、肝心の講演会に話は戻るが、当日11時から開場と聞いていたので、余裕を持って11時半までには会場入りしようと早めに家を出たのだが、泊大橋から会場のパシフィックホテルに近づいた付近で急に車が混雑し始めた。
田母神人気による混雑かとも一瞬思ったが、それにしてもいつものこの時間にしては混雑が激しすぎる。
近づくにつれ、ホテルに右折する信号の直ぐ手前が道路工事でボトルネック状態。 おまけにホテル駐車場横の路地も工事中で、ホテルを取り囲むような道路工事が渋滞の原因だっが、先ほどの右折信号の場所にやっと来たら、今度はいつもは出来るはずの右折が工事のため右折禁止の標識。
さては、左翼の妨害工作の魔の手が道路工事にまでまわってきたのか・・・!
それは冗談にしても、土曜日の昼間というホテルにとっては稼ぎ時の時間帯に道路封鎖とは営業妨害ではないのか。
仕方なくそのまま直進し大きく右回りでホテルへ迂回して結局会場に入ったのは予定より15分ほど遅れの11時40分頃だった。
それでもいつもの講演会なら「沖縄タイム」でまだ空席が多くおるという予想は見事に裏切られ、会場は既に満席状態で後ろの方に予備席が設けられていた。 知人が席を確保してくれていたので、前の席で聴講することが出来た。
講演内容は論文その他で既に知っているつもりでいたが、やはり生の声で、本人の表情を見ながら聞くと訴える迫力は活字で読むのとは雲泥の差がある。
それに何より見事だったのは、予定の二時間をオーバーする熱弁の間、細かい歴史の年代や日付、それから昭和史現代史に数多く出てくる欧米のカタカナ人名をメモを見ることなく、よどみなく話されたことである。
更に聴衆を引きつけたのは多少東北訛りがあって訥弁のような印象があったが、意外や意外、話の上手いのは驚きであった。
勿論中身が無くてはいくら話が上手くとも二時間余の長ちょうばでは中だるみがあるものだが、独特のユーモアで味付けした講話は最期まで聴衆の関心をひきつけた。
講演終了後、受付では田母神さんの多くの著書が販売用に山積みされていたが、講演終了後列の後ろから覗いて見たらほとんどが完売で、「後は書店でお求め下さい」と係員が断るのに嬉しい悲鳴を上げていた。
講演内容の詳細については折をみて当日記でも触れて見たいと思う。
最後に、田母神さんの本音とも取れる一言を紹介する。得意のギャグでまぶして、聴衆の笑い取ったものです。
「公職を止めてこんなに自由に発言できるなら、むしろ辞めてよかった」(ここで拍手あり)
「これまで発言できずに肩に圧し掛かっていた重圧が一気に取れたおかげで、身長も伸びたような気がする!」(ここで爆笑と拍手あり)
ちなみに田母上神さんの全国講演行脚の予定はここで分かる。
◇
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