
あの世へも顔出しにゆく大昼寝 瀧春一
年をとると所在ないときなどついと窓んでしまう
白昼の静かな座敷に一人でいればなおさらだ
そんな白昼夢に現れるのは懐かしき人ばかり
作者はそれを「あの世への顔だし」とまとめた
納得の佳句である
(小林たけし)
【昼寝】 ひるね
◇「午睡」(ごすい) ◇「三尺寝」(さんじゃくね) ◇「昼寝覚め」
例句 作者
はるかまで旅してゐたり昼寝覚 森澄雄
ひだり腕すこし長くて昼寝せり 能村登四郎
ふるさとはさみしきところ昼寝覚 青柳志解樹
ビーバーの歯を乾かして昼寝覚め 小木曽あや子
一切を抛擲し去り大昼寝 高浜虚子
七曜は忘れし午後の大昼寢 坂野登志子
三尺寝大工の髭が伸びている 関戸美智子
両眼の開いて終わりし晝寝かな 藤田湘子
二人して何もつくらず昼寝覚 鈴木六林男
はるかまで旅してゐたり昼寝覚 森澄雄
ひだり腕すこし長くて昼寝せり 能村登四郎
ふるさとはさみしきところ昼寝覚 青柳志解樹
ビーバーの歯を乾かして昼寝覚め 小木曽あや子
一切を抛擲し去り大昼寝 高浜虚子
七曜は忘れし午後の大昼寢 坂野登志子
三尺寝大工の髭が伸びている 関戸美智子
両眼の開いて終わりし晝寝かな 藤田湘子
二人して何もつくらず昼寝覚 鈴木六林男