
夏空や画用紙の端反り返る 瀬戸優理子
画用紙の端が反り返る
つきぬけるような青い夏空
反り返っているのは作者自身
高揚している青春の夏の日が浮かんでくる
第33回現代俳句新人賞「微熱」 の作品
作者は北海道在住の若き女流俳人
(小林たけし)
【夏の空】 なつのそら
◇「夏空」 ◇「夏の天」 ◇「夏天」(かてん)
一口に夏の空と云っても初夏・盛夏・晩夏とそれぞれに趣を異にするが、何れも明るさ、蒼さ、力強さが感じられるのが夏空である。中でも入道雲の沸き立つ夏空の量感は逞しさを感じる。また、夕立の後の群青の空は爽やかである。
例句 作者
夏空を高枝鋏傷つける 村田まさる
大夏天充実感即孤独感 中村正幸
子の頭不安にならぶ夏の空 津沢マサ子
子を放るトランポリンへ夏空へ 山川雅舟
息絶えし夏空を載せ俎板は 津沢マサ子
望郷よ手相迷路に夏の天 高橋欣也
真夏空両手に欠けてゐるは城 伊東類
金椀(かなまり)に水夏空を飲み干さむ 松王かをり
夏空を高枝鋏傷つける 村田まさる
大夏天充実感即孤独感 中村正幸
子の頭不安にならぶ夏の空 津沢マサ子
子を放るトランポリンへ夏空へ 山川雅舟
息絶えし夏空を載せ俎板は 津沢マサ子
望郷よ手相迷路に夏の天 高橋欣也
真夏空両手に欠けてゐるは城 伊東類
金椀(かなまり)に水夏空を飲み干さむ 松王かをり