竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

夏空や画用紙の端反り返る 瀬戸優理子

2020-07-03 | 今日の季語


夏空や画用紙の端反り返る 瀬戸優理子


画用紙の端が反り返る
つきぬけるような青い夏空
反り返っているのは作者自身
高揚している青春の夏の日が浮かんでくる

第33回現代俳句新人賞「微熱」 の作品
作者は北海道在住の若き女流俳人
(小林たけし)


【夏の空】 なつのそら
◇「夏空」 ◇「夏の天」 ◇「夏天」(かてん)
一口に夏の空と云っても初夏・盛夏・晩夏とそれぞれに趣を異にするが、何れも明るさ、蒼さ、力強さが感じられるのが夏空である。中でも入道雲の沸き立つ夏空の量感は逞しさを感じる。また、夕立の後の群青の空は爽やかである。

例句 作者

夏空を高枝鋏傷つける 村田まさる
大夏天充実感即孤独感 中村正幸
子の頭不安にならぶ夏の空 津沢マサ子
子を放るトランポリンへ夏空へ 山川雅舟
息絶えし夏空を載せ俎板は 津沢マサ子
望郷よ手相迷路に夏の天 高橋欣也
真夏空両手に欠けてゐるは城 伊東類
金椀(かなまり)に水夏空を飲み干さむ 松王かをり