
夕立なか野鯉のやうな下校生 大竹照子
中七「野鯉のような」が秀逸
夕立ちと下校性の取り合わせは安易ともとられそうだが
この「野鯉」の比喩に魅了される
句材の凡を比喩が高めるお手本のような一句である
(小林たけし)
【夕立】 ゆうだち(ユフ・・)
◇「夕立」(ゆだち) ◇「夜立」(よだち) ◇「白雨」(はくう) ◇「夕立晴」 ◇「夕立風」 ◇「夕立雲」
午後や夕方、急に曇って来て短時間に激しく降るにわか雨。夏に多い。発達した積乱雲によって起こり、雷を伴うことが多い。通常1時間位でからりと晴れる。「夕立つ」と動詞にも用いる。 「白雨」ともいう。
例句 作者
夕立にならんで公務員である 五島高資
夕立に蔵の醤油が匂います 濱田有
夕立のなか走つても走つても 杉浦圭祐
夕立のはじめの一滴火の匂い 沖みゆき
夕立の一直線に地へ帰る 三井つう
夕立の早足慶良間(けらま)海峡へ 横山白虹
夕立は狷介な奴眼を残す 四ッ谷龍
夕立は貧しき町を洗ひ去る 松瀬青々
夕立へ十本の指みな流し 松下カロ
夕立にならんで公務員である 五島高資
夕立に蔵の醤油が匂います 濱田有
夕立のなか走つても走つても 杉浦圭祐
夕立のはじめの一滴火の匂い 沖みゆき
夕立の一直線に地へ帰る 三井つう
夕立の早足慶良間(けらま)海峡へ 横山白虹
夕立は狷介な奴眼を残す 四ッ谷龍
夕立は貧しき町を洗ひ去る 松瀬青々
夕立へ十本の指みな流し 松下カロ