竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

老松の下に天道虫と在り 川端茅舎

2020-07-08 | 今日の季語


老松の下に天道虫と在り 川端茅舎

老松の下 がこの句の眼目だろう
作者の老境を老松になぞらえて
来し方を辿っている
そこに天道虫が松に登ろうかとの思案の様子
優しい作者の視線が映る
(小林たけし)

【天道虫】 てんとうむし(・・タウ・・)
◇「瓢虫」(てんとうむし) ◇「てんとむし」
テントウムシ科の昆虫の総称。種類が多いがどれも光沢のある半円形の背に、黒、赤、黄色などの様々な斑点を持つ愛らしい甲虫。七星天道を始めその多くは益虫だが、中にはナスなどの葉を食べる二十八星天道(にじゅうやほしてんとう)などの害虫もいる。

例句 作者

北へ吹く風あり天道虫の飛ぶ 今井杏太郎
てんと虫一兵われの死なざりし 安住 敦
天道虫だましの中の天道虫 高野素十
天道虫けふは寝墓に来てねむる 大島民郎