竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

身の内にしぶとく百鬼年の豆 たけし

2022-02-03 | 今日の季語で一句


身の内にしぶとく百鬼年の豆 たけし

身の内に鬼がいる
こうした句はよく見かけて新しみがない
鬼を百鬼にして良しとしたが
節分も鬼やらいもしっくりこないところ
年の豆の子季語を知って収まった
しぶとさが年の豆で通底したのではないか
(小林たけし)


冬(晩冬)・時候
【節分】 せつぶん
年の豆/鬼打豆/豆打/鬼の豆/年男/年女/福豆/年取豆
豆はやす/鬼は外/福は内 

節分とは本来、季節の移り変わる時、すなわち立春・立夏・立秋・立冬の前日を称するが、今では特に立春の前日を言う。この日の夕暮れ、柊の枝に鰯の頭を刺したものを戸口に立て、鬼打豆と称して炒った大豆をまく習慣がある。災いや魔を除いて、新しい春を迎えようとする行事であり、どこかに春の来る明るく浮かれた気分が混在するようである。

例句 作者

節分や博物館の日本刀 福島壺春
転読の僧の気合や節分会 斎藤朗笛
節分の豆少し添へ患者食 石田波郷
節分やつもるにはやき町の雪 久保田万太郎
すぐ晴れてきて節分の迷ひ雪 藤田あけ烏
節分の海の町には海の鬼 矢島渚男
節分や鬼もくすしも草の戸に 高浜虚子
竹林にたまゆらの日箭節分会 小原希世
節分の夜も更け鬼気も収れり 相生垣瓜人
節分や肩すぼめゆく行脚僧 幸田露伴