
身の内にしぶとく百鬼年の豆 たけし
身の内に鬼がいる
こうした句はよく見かけて新しみがない
鬼を百鬼にして良しとしたが
節分も鬼やらいもしっくりこないところ
年の豆の子季語を知って収まった
しぶとさが年の豆で通底したのではないか
(小林たけし)
冬(晩冬)・時候
【節分】 せつぶん
年の豆/鬼打豆/豆打/鬼の豆/年男/年女/福豆/年取豆
豆はやす/鬼は外/福は内
節分とは本来、季節の移り変わる時、すなわち立春・立夏・立秋・立冬の前日を称するが、今では特に立春の前日を言う。この日の夕暮れ、柊の枝に鰯の頭を刺したものを戸口に立て、鬼打豆と称して炒った大豆をまく習慣がある。災いや魔を除いて、新しい春を迎えようとする行事であり、どこかに春の来る明るく浮かれた気分が混在するようである。
例句 作者
節分や博物館の日本刀 福島壺春
転読の僧の気合や節分会 斎藤朗笛
節分の豆少し添へ患者食 石田波郷
節分やつもるにはやき町の雪 久保田万太郎
すぐ晴れてきて節分の迷ひ雪 藤田あけ烏
節分の海の町には海の鬼 矢島渚男
節分や鬼もくすしも草の戸に 高浜虚子
竹林にたまゆらの日箭節分会 小原希世
節分の夜も更け鬼気も収れり 相生垣瓜人
節分や肩すぼめゆく行脚僧 幸田露伴
節分や博物館の日本刀 福島壺春
転読の僧の気合や節分会 斎藤朗笛
節分の豆少し添へ患者食 石田波郷
節分やつもるにはやき町の雪 久保田万太郎
すぐ晴れてきて節分の迷ひ雪 藤田あけ烏
節分の海の町には海の鬼 矢島渚男
節分や鬼もくすしも草の戸に 高浜虚子
竹林にたまゆらの日箭節分会 小原希世
節分の夜も更け鬼気も収れり 相生垣瓜人
節分や肩すぼめゆく行脚僧 幸田露伴