竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

蝶一頭うかがうように川の色 たけし

2022-02-12 | 今日の季語で一句


蝶一頭うかがうように川の色 たけし

うららかな春光
どこからか初蝶が川の流れに沿って飛んでいる
まるで川の色、香、音をうかがっているようだ
春は本物かと確かめているのだろうか
(たけし)


春(三春)・動物
【蝶】 ちょう(テフ)
◇「蝶々」 ◇「白蝶」 ◇「黄蝶」 ◇「しじみ蝶」 ◇「大紫」 ◇「小紫」 ◇「胡蝶」(こちょう) ◇「紋白蝶」 ◇「紋黄蝶」 ◇「山蝶」
いかにも春をおもわせる昆虫である。幼虫は毛虫・青虫の類で、草木を食べて成長し、蛹を経て成虫となる。一般に繭は作らない。種類が多く、日本だけで約250種を数える。昆虫界で最も美しい。蛾と違って昼間飛びあるき、止まるときは多く羽をたたむ。ぜんまいのような口をのばして花の蜜を吸う。胡蝶。かわらびこ。

例句 作者

あをあをと空を残して蝶分れ 大野林火
山国の蝶を荒しと思はずや 高浜虚子
てふてふのひろげてゆきし水の音 奥名春江
失せものにこだはり過ぎぬ蝶の昼 星野立子
てふてふや遊びをせむとて吾が生れぬ 大石悦子
蝶がくる阿修羅合掌の他の掌に 橋本多佳子
一日物言はず蝶の影さす 尾崎放哉
うつゝなきつまみ心の胡蝶かな 蕪村
黒き蝶ゴッホの耳を殺ぎに来る 角川春樹
方丈の大庇より春の蝶 高野素十