竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
自得の100句が生涯目標です

耕や声のかさなる午後三時 たけし

2022-02-27 | 今日の季語で一句


耕や声のかさなる午後三時 たけし

2月も下旬になると春耕だ
ときおり冷たい風を感じながらも
耕人の顔は華やいでいるように見える
待ちかねた春、農作業をできる幸せの顔だ
お茶の時間が近づくと、あちこちで呼び交う声がする
(たけし)


春(三春)・生活・行事
【耕】 たがやし
◇「耕」 ◇「耕す」 ◇「春耕」(しゅんこう) ◇「耕人」 ◇「耕牛」(こうぎゅう) ◇「耕馬」(こうば) ◇「耕耘機」
田返すの意。冬の間手入れをしない田や畑の土を起こして、植え付けの準備をする。かって、春の野良には、営々として鋤鍬をふる人や、牛や馬にすきをひかせて、着々と土を鋤起こして行く真剣な姿が見えたが、今では機械化され大分様子が違ってきた。

例句 作者

遠目には耕しの鍬遅きかな 福永鳴風
耕して天にのぼるか対州馬 角川源義
耕してふるさとを捨てぬ一俳徒 大木さつき
耕していちにち遠き父祖の墓 黛 執
耕牛やどこかかならず日本海 加藤楸邨
気の遠くなるまで生きて耕して 永田耕一郎
春耕の振り向けば父き消ゆるかな 小澤克己
春耕や熊野の神を住まはせて 鈴木太郎
耕人に余呉の汀の照り昃り 長谷川久々子
千年の昔のごとく耕せり 富安風生