快気分析

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自然災害の仕組み 理論化と対策へのアプローチ - 新国立競技場 a案b案

2015-12-24 22:59:55 | 地震 津波
 新国立競技場は a案b案のどちらかで最終的にはa案で決まったようです。
 これまで当ブログでは、競技場そのものではなく、「建材をどうするかで多くの地域の災害防止につながる」、と言う観点で記事にしてきました。
 それでは新国立競技場そのものについてはどうか?と言うと、筆者はa案の方が無難かと思いました。
 別にb案でも実際に悪いと言うわけではないのですが、私の持つ疑問に対しての説明が特にされていない為、説明がないならa案の方が良いとなるわけです。
 その疑問が何かと言うと、猛烈な風がもし吹いた場合の耐風強度です。
 モンスター台風、ダウンバーストなどで猛烈な風、例えば風速50~60m/s以上とかが吹いた場合に、中心部に支柱もない屋根が果たして風の力に耐えられるのか?です。
 これは単に真横からの風でシミュレーションしてもダメで、風と言うのは舞うはずなので、そこまで考慮しなければいけません。
 具体的には例えば、外側軒の下側からの吹き上がり、或いは上部開放部からの吹き込みです。
 あらゆる場合について計算値やシミュレーション結果があれば良いのですが、これらが特に開示されていないので、a案の方が良いとなってしまいます。
 a案だと高さが49.2mでb案の54.3mよりも5.1m低い事。
 それとa案の方が外周部の軒が小さいので外側の下から吹き上がりがあった場合の風から受ける力はより小さいと思えました。(実際にどうなるかは分かりませんが)
 更に上部の開放部は、b案だとデザイン上では良く見えるように波打っている為、屋根の波の低い部分から入った横風が、斜め向かい側の波の高い部分に下から吹き上げる形となります。
 この時受ける力は相当になるはずで、それに対してどの程度の風の逃がし機能の工夫があるのか、どの程度まで耐えられるかなどの説明が特に無い限りは、高さや形状からa案の方が無難と思う、それは流体抵抗を専門に学んだ者でなくても、屋根工事関係者、ヨットなどの船舶関係者なら少なからず考える事ではないでしょうか。
 a案だとそう言う波はないので、横風をやり過ごせる確率はb案よりは高い。
 ただ風が舞った場合は差はあまりなくなるかも知れません。
 無論、緊急時には短時間で屋根を収納できる、など各種対策があると言うなら話は別ですが、そのあたりの説明はありませんでした。
 いずれにしても屋根は緊急時にすぐに収納でき、修理や交換も安価で容易にできるように最初からしておかないと、後で多大な負担となる可能性はあると思われます。
 豪雪は当然ですが、富士山や箱根山に限らず、風向きによっては他の火山からも有る程度の火山灰が降ってそこへ雨が降り、かなりの重量になる、と言うケースは予め想定してしっかり対策しておくべきでしょう。