快気分析

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自然災害 仕組みとアプローチ -  津波避難タワー代わりの住宅は高層住宅が良い場合も有るのか

2017-03-22 08:55:01 | 地震 津波
 前回の記事で「津波避難タワー代わりの中層住宅」を書いたのですが、その地域の過去の最大津波から考えて6階以上の高層住宅の方が良い場合もあるかも知れません。
 ただ無駄に高くても意味は無いばかりか、かえってデメリットの方が多い事になると思います。
 また高さに対して十分な建築面積が無いと、津波の力で建物ごと倒れてしまうリスクが高くなります。
 十分な建築面積で過去の最大津波をクリアして更に余裕が15m位有るとかが良いかも知れません。
 こうした「津波避難タワー代わりの中高層住宅」は近くに高台などがある場合は必要とは思えません。
 ですが国内には周囲数km以内に高台が無いような平野の地域が多いのも事実なのでどこかへ逃げる場所が有った方がその地域の居住価値は維持しやすいと考えられます。
 わざわざ「津波避難タワー代わりの中高層住宅」を建ててまで津波対策をする必要が有るのか?と言う疑問もあるかも知れませんが、津波リスクも無い場所に「中高層住宅」を造るのなら、その同じ数量を「津波避難タワー代わりの中高層住宅」に配分した方が、明らかに日本全体ではメリットが大きいと思われます。
 また防潮堤で津波対策をしている地域が有って、景観や利便性との兼ね合いでどうも意見が割れている地方が多いようです。
 これについてはその地域の地形などにもよるでしょうが、基本的に防潮堤はたった一箇所が損傷して水が入ってしまえばそれで浸水は避けられないのと、地震の時の損壊も想定しなければならないと思われます。
 防潮堤が有効な地形の場所も有るには有るのですが、そう多くは無いと思っています。
 東日本大震災で言うと、三陸地方で高台が近くまで来ている地域は高台への移転と高台への避難を兼ねた防潮堤のようなものが有効。
 仙台平野の海岸線付近など高台が近辺数km以内に無いような平野では「津波避難タワー代わりの中高層住宅」が有効、と言うのが現時点での筆者の考え方です。
 そして「津波避難タワー代わりの中高層住宅」については、仮に津波が来て塩分が残っても簡単に設備を入れ替えられ、躯体を真水で洗浄しやすいスケルトン構造にしておくのが、維持費を考えた点で基本かと思っています。