快気分析

何か快適な気分になれるような記事にしたいです。

仕組みとアプローチ -  バヌアツの法則はわかりにくくなった

2017-11-11 18:04:58 | 地震 津波
 前回の記事を書いたばかりなのですが、少し言葉足らずに思えたので、追加の記事を書く事にしますた。
 バヌアツで目立つ地震が有ると日本でも目立つ地震が発生する事が多い、と言うのがあの有名なバヌアツの法則なのですが、その根拠となるのはやはりプレートや地殻の地球規模でこのバヌアツで活発になる時は、日本でも活発になる、と言うものだと筆者は考えています。
 なので仮にバヌアツで地殻やプレートの境界部の固着が大きい時は、地殻やプレートの活発化がそのまま地震トリガーとなって目立つ地震となるのでわかいりやすかったのですが、最近では地殻やプレートの境界部の固着が従来より小さくなった可能性が有り、スムーズに境界部が相対移動する事で目立つ地震は特に無く、逆の境界部で熱を発生し、それが火山活動の活発化に結びついているものと思われます。
 なので目立つ地震だけ見ていても地殻やプレートの動きの活発化を把握する事が出来ないのです。
 ならば火山活動の活発化も加算してみれば良いのではないか?となるのですが、地殻やプレートの境界部の相対的移動による発熱から、火山活動の活発化までには、熱の蓄積と言う時間遅れが有る為、いつどれだけ地殻やプレートの動きの活発化が起きたのかがわかりにくいのです。
 なのでバヌアツで火山活動が活発で有る程、バヌアツの法則は、適用が難しくなる、と考えています。

仕組みとアプローチ -  バヌアツで目立つ地震が減った傾向をどう見るか

2017-11-11 17:26:56 | 地震 津波
 このところあの「バヌアツの法則」で有名なバヌアツでは目立つ地震が減少傾向です。
 M6.8以上の地震についてEMSCで調べて見ました。

引用開始(一部抜粋)

https://www.emsc-csem.org/Earthquake/?filter=yes

2017-05-09 13:52:12.2 14.60 S 167.41 E 186 6.8 VANUATU
2016-04-28 19:33:24.4 16.04 S 167.48 E 30 7.0 VANUATU
2016-04-03 08:23:54.1 14.30 S 166.91 E 44 6.9 VANUATU
2015-10-20 21:52:03.1 14.87 S 167.35 E 147 7.1 VANUATU
2012-02-02 13:34:39.0 17.71 S 167.19 E 10 7.1 VANUATU
2011-09-03 22:55:38.0 20.65 S 169.75 E 150 7.0 VANUATU
2011-08-20 18:19:22.0 18.29 S 168.17 E 10 7.1 VANUATU
2011-08-20 16:55:02.0 18.38 S 168.15 E 30 7.1 VANUATU
2010-12-25 13:16:37.0 19.79 S 167.99 E 10 7.3 VANUATU REGION
2010-08-10 05:23:51.7 17.57 S 168.00 E 80 7.3 VANUATU
2010-05-27 17:14:49.7 13.63 S 166.56 E 51 7.2 VANUATU
2009-10-08 08:28:45.2 13.16 S 166.03 E 10 6.8 VANUATU
2009-10-07 23:13:48.4 13.04 S 166.33 E 26 7.4 VANUATU
2008-09-08 18:52:08.8 13.43 S 166.98 E 122 7.0 VANUATU
2007-08-01 17:08:53.7 15.66 S 167.64 E 144 7.2 VANUATU
2007-03-25 01:08:17.9 20.72 S 169.33 E 30 6.9 VANUATU
2007-03-25 00:40:01.7 20.59 S 169.30 E 40 7.2 VANUATU
2006-08-07 22:18:53.5 15.77 S 167.65 E 140 6.8 VANUATU
1

引用終了

 2004年から2005年はゼロ。
 2006年から2012年は多発。
 2013年から2014年はゼロ。
 そして2015年から今年にかけては多少はあるものの2006年から2012年にかけた期間に比べればかなり減少、しかもM7以上は減少。
 総じて2004年からの全体では2006年から2012年をピークにそれよりは減少と言う状況です。
 原因はいくつか考えられます。
 まずプレートや地殻の動き自体が静穏化した事。
 もう一つはプレートや地殻のまとまりの境界部における固着が少なくなり、スムーズに滑っているが為に大きめの地震が減った、と言う事。
 どちらかと言えば前者より後者の方だと思うのですが、後者については仮にスムーズに境界が滑っているのだとした場合、当然火山活動が活発になるわけですが、どうもそれは実際にそうなっているようです。

引用開始(一部抜粋)

https://earthreview.net/sickness-spreading-in-vanuatu-village-as-volcano-eruption-continues/

大規模な火山噴火が続く南太平洋バヌアツで住民たちの間に病気が蔓延

2017/11/09

南太平洋のバヌアツでは、今年9月に火山噴火が突如として始まって以来、活動が続いていますが、火山灰などの影響で、そのバヌアツの住民たちの間に病気が蔓延していることが報じられていました。

引用終了

 このような状況ならば地殻やプレートの境界部が以前よりはスムーズに滑っていると見て良いのですが、注意しなければいけないのは、このような状況でもまだバヌアツで目立つ地震が多発するのが再開した場合、地殻やプレートの動き自体が増加している、と言う事になる事です。
 バヌアツの法則は以前は目立つ地震が目安だったのですが、こうして境界部がスムーズに動いてしまって目立つ地震が起きなくなって来ると、火山活動の方も見て、地震とトータルで判断しなければならない状況になっているのではないでしょうか。
 なので最近は「目立つ地震が無いからと言って、バヌアツの法則を考えなくても良い」と言う状況ではなくなって来ている、と筆者は考えています。
 今後のバヌアツについては、地震だけでなく火山活動と合わせて注目しています。