毎日新聞夕刊 2007年11月13日(火)掲載のえ
夕暮れ時と鯨のみそ煮。
「食べ物は、私にとっては風景なんだ。」と語る武内ヒロク二。
女優の藤田美保子さんが、山口市湯田温泉に暮らしていた頃、旅館の仕事していたお母様が、忙しい中、作ってくれた鯨のみそ煮と湯田の町について語ります。
小学校のころから中也が好きという、藤田美保子さんはとても早熟な方だなと感心しました。
この度、中原中也が湯田の生まれという事を、改めて知りました。中原中也は高校生の頃読んで、詩人と言うものに憧れました。教科書に載っていた写真は、つぶらな瞳にチョッと女性的な雰囲気で、繊細な感じ。ある世界を感じたものです。長生きしていない所も刹那的でした。読書を続けるうちに、中原中也は、とんでもない人物だと知りました。ケンカを吹っかけ、トグロを巻く。小林秀雄の本の中で、中原中也が、家にくるなり「はらがへった。」と叫び、畳のうえに寝転がり、子供のように手足をバタバタさせている描写を読んだ時は、ビックリしました。しかし、小林秀雄は、その姿に、本物の詩人を感じたのです。
最近は、元パンクロッカーの町田庚さんが、中原中也について書いていますが、なるほどと思います。
パンクの女王パティ・スミスのレコードを手に取る武内ヒロク二(アトリエにて)
夕暮れ時と鯨のみそ煮。
「食べ物は、私にとっては風景なんだ。」と語る武内ヒロク二。
女優の藤田美保子さんが、山口市湯田温泉に暮らしていた頃、旅館の仕事していたお母様が、忙しい中、作ってくれた鯨のみそ煮と湯田の町について語ります。
小学校のころから中也が好きという、藤田美保子さんはとても早熟な方だなと感心しました。
この度、中原中也が湯田の生まれという事を、改めて知りました。中原中也は高校生の頃読んで、詩人と言うものに憧れました。教科書に載っていた写真は、つぶらな瞳にチョッと女性的な雰囲気で、繊細な感じ。ある世界を感じたものです。長生きしていない所も刹那的でした。読書を続けるうちに、中原中也は、とんでもない人物だと知りました。ケンカを吹っかけ、トグロを巻く。小林秀雄の本の中で、中原中也が、家にくるなり「はらがへった。」と叫び、畳のうえに寝転がり、子供のように手足をバタバタさせている描写を読んだ時は、ビックリしました。しかし、小林秀雄は、その姿に、本物の詩人を感じたのです。
最近は、元パンクロッカーの町田庚さんが、中原中也について書いていますが、なるほどと思います。
パンクの女王パティ・スミスのレコードを手に取る武内ヒロク二(アトリエにて)