ボールペンと色鉛筆で描かれています。
黄色とオレンジの色は蛍光色で描かれていたので、
スキャンが出来ず、写真でフラッシュを使用せず取りました。
「羽根を広げている女の子の図」といったところでしょうか。
この髪の毛はカールした女性像は、30年前から描かれているものです。
聞いてみたことがあるのですが、この形の女性は、
“奥さんになってない女性”らしく、少女の象徴ということです。
この作品は、紙がしごかれていない作品なので、
紙がしわしわしていなくて、よれていなくて、ピーンとしています。
使われている空色は、左と右の色が微妙に違っている。
ふ~ん、と思いながら眺めています。
しかし、この絵もシュールと言えば、シュールだ。
ちなみに、若い頃、ほんの少しの間、わたしはこういう髪型をしていた時があります。
この髪形で古着屋で買った“からし色のスーツ”を職場に着ていった時、
「なんか菊人形みたいだ・・・」と言われました。
この絵の“少女像”について、武内がペラペラとふざけ気味に話してくれたことがあります。
わたしは小まめに聞き取って書き写していたものがある。
そこを抜粋して、この“少女像”に迫りたいと思います。
けっこう長ったらしく、人を煙りにまいとるのか?という話方よ。
■以下会話抜粋
「僕の中に挿絵画家、特に女性を描く画家に対して、羨望感があるんですよ。
こんな通俗な絵描いて大丈夫なのかな?まつ毛の長い、そしてこうやったり
(まつ毛がカールしている手振りをする)。うらやましくて。
いつ、そんな絵が描けるようになるんだろう。
いつか、そういう絵を描いてやるってねぇ。
私は、奥さんの奥さんみたいな絵は描かないんです。エプロンつけてとか。
マニュキアをつけて、細い指、長いまつ毛。
そういう感じのお化けというか、ファニーなもので、ガールフレンドでもない。
確かに女の子をじっと見てごらん。
俺は、確かにああいう風に(絵の少女像のこと)解釈したから。
中心に針金みたいなのが通って、靴は一足しか履かない。
もう片一方の靴は、川で落としたのかもしれないし、
そのうちテーブルにもう一方の靴を置くに違いないという風に決まっていると。
『あれ先ほど、お宅のお嬢さん1本足で立ってましたよ』
『あら、今日はもう1本の足は、どこかに忘れちゃったのかしらね』みたいに。
それが、漫画と“僕のやつ(少女像)”との分かれ目じゃないか、と思っている。
“僕のやつ”は1本足で立っているのは、いつも街が好きだから。
だから、ずっと1本足で立っている。
でも、家庭の方はそうじゃない。
2本足で立っているだろ」と。
■抜粋終わり。
この少女像には、こういうイマジネーションがあるらしい。
かなりふざけ気味で、自分で話した内容で、笑っていました。
でも、難しい単語や専門用語が出てこないので、わたしにはかなり分り易かった。
しかし、話をノートに書き写していたというわたしもマメな人。
この少女像が出てくる絵は、やっぱり街の絵なんだと思いました。
他にも色々書いてあって、興味深い。
また、機会があれば紹介します。
農家の豚小屋で寝泊りした話なんかもあります。
その話の流れが自然な感じなんで、当然みたいに話すのがおかしいのです。
画家の青春の話、そのもので常軌を逸している。
でも、話す時は楽しそうで、いい思い出になっているような感じでした。
よくやるなぁ~、考えられないと思いながら聞いていました。
さすが!武内ヒロクニ???と思ったり、
顔が引きつったりしつつ聞いていた話がメモされています。
いいんですが、今日は、頭痛の種のヒロクニさんのことで終わりたいと思います。
↑「ちょっと来て」と呼ぶ声が。
「今、光の具合がとってもいいから」と呼ばれてアトリエに行きました。
壁に描かれた絵が、木漏れ日でゆらゆらする陽射しと共にありました。
この場所は、押入れで、ここで武内は寝ています。
夜中、音がする日があったのですが、こんな風になっているとは思いませんでした。
いい感じだと思うと同時に、
「ここ借家なのに・・・・」と。
「ここを出る時、どれだけお金を払わなくていけないのか・・・・」と。
「不経済な男・・・」、と思い、
確かに経済には疎い人だと思い、トホホ・・・と思いました。
誰か、壁画の仕事でも依頼してくれないだろうか?
エネルギーが余っているようで・・・・・
時々「ごく潰し」という言葉も浮かべるわたしです。
もう、私は2本足の女なのよね。
なかなか意味深なヒロクニさんの話でしたが、
靴なんか必ず両足履いてやるという私が、今はいます。
今日は、ヒロクニさんの“少女像”に迫りました。
いったい何?という形です。
少しは、イメージをつかんで頂けたでしょうか。
少しでも、難解さを軽減したいと、私自身思っています。
摩訶不思議な言葉の羅列を読んで下さった方、
ありがとうございます。
少女が翼を広げている様子は、希望いっぱいで羽ばたいていくように見えます。明るくて希望にあふれています。
使われている色がすべてクリアですてきです。そして、その色合わせが本当にうっとりします。羽の濃い青が群青になっていくこととか、後光(?)の小さなとげとげしたところの紫とブルーの色合い。
向かって左が薄くて右にいくにつれて濃い色になっていること、改めて気が付きました。普通に見ただけではわかりませんでしたが、「左と右の色が……」を読むと、あ!とわかってきました。
さほりんには何度も教えていただいてきましたが、ちょっとした解説で作品の見え方が本当にぐっと変わってきます。不思議で新鮮で楽しいです。
外カール髪型の少女はキュートです。この髪型は少女っぽい顔立ちでないと似合わないと思います。さほりんはきっと似合いますね。菊人形とは失礼な! 髪型というより、からし色のスーツが菊を思わせたのでしょうか。
少女像についてのヒロクニ先生のお話は……難しいです。感覚的にこんな感じ?というイメージは描けますが、それを作品とあわせて考えるとやっぱり難解です。
でも、ヒロクニ先生のお話を理解したいと思い、感覚のイメージを自分の感じ方と合わせながら考えていき、再度自分の感じ方を見つめ直すというようなことをしてみました。
こういうことをするのは初めてなので感覚をみつけていくのが難しかったですが、新鮮でした。とはいえ、やっぱりよくわかりませんでした。
ヒロクニ先生のお話をもっとよくわかりたいでの、この後も何度か読み返させていただきます。
壁画! すごいです。光がすばらしくて、システィーナ礼拝堂のフレスコ画のようです。オレンジと赤と茶色が互いに光り輝いています。
キリスト教の宗教絵画とは違い、古代の壁画のような自然の美しさを感じます。そして、やっぱりフレンチを感じます。人間の生命活動の力強さを感じるのですが、やっぱりおしゃれでキュートな感じです。
こういう壁画、街にあったらすてきだと思います。
とはいえ、借家……。さほりんの苦悩が心に痛いです。家を出るときには、壁をホームセンターで買ってきた漆喰で塗りつぶすとかできたら良いのですが。
やっぱり「菊人形」は、失礼ですよね。言われた時に菊人形を思い浮かべたとたん、頭が真っ白な状態になったことを思い出しました。菊人形って異様な感じに思っていたので・・。
ヒロクニさんの話は、感覚的にとらえるだけでいいと思うよ。この時は、ふざけ気味に自分で言って、自分で笑うというような感じでした。話自体がシュールな感じです。ヒロクニさんは、自分で自分の話すことに非常にウケテいたような印象があります。状況説明は役に立つかな?
この壁画は、私はいい感じに出来上がっています。借家でなければ、純粋に楽しめるのにという・・・。たぶん、依頼の壁画とかは、依頼者に「テーマ」を決められることが多いけれど、そんな縛りなしに、自由気ままにやって楽しかったというっものが伝わってきます。ほんとうにいい感じです。ホームセンターに漆喰が売ってあるのですか。知らなかった。親身になってくれてありがとう。
でも、押入れは素敵です!
御大は、そこで寝ているという・・・。だんだん、子供みたいになっているような気もするヒロクニさんです。
コメント、ありがとうね。