お化けのような。
新手のトーテムポールか?
それより、私は武内自身に思える。
手が長く、手が大きい姿もそうなのですが、
後ろから「ワッ!」と言って、肩をつかむ時があります。
そういう時、「ビックリさせないでよ!」と言う。
唐突にそういうことをするので、
何が起こったのかと・・・・。
この絵は、マジックと色鉛筆を使用。
この絵をちょと見ていると、
「この絵はね、マジックで早描きして、どんな風な形が出来るかやってみた」
「この手の部分の形!こういうことがやりたかった」
「マジックはすべるから、速度を出せるでしょ」と。
その手の形は、人を驚かせるための形にしか思えません。
実際、武内は人を驚かせることをしています。
明石に居た頃、夜、家に帰って来たら、
「前に歩いている女性がいてさ、後ろからワッと言ってやったら、
キャーと言って物凄いスピードで走って行って、俺びっくりしちゃったよ」と言う。
はぁ?と首を傾げて、眉間に皺が寄った私。
言っている顔は、物凄く楽しそう。
「ちょっと、その女性相当怖かったんじゃないの?」
「夜道、そんなことに出合ったら恐怖だよ。それも明石公園で」
「その人が可哀想だ」
「私がそんな目に会ったら、許されないわ」
今度は、やぶにらみの目で言った。
非難の目で対抗していましたが、自分のいたずらが成功したという感じで楽しそうでした。
またまた、同じようなことをした。
それは、入院している病院で。
入院したと思ったら、ナースステイションの横。
ナースステイションの横は、武内の特等席で、問題児がここに配置されるらしいね。
手術が終わると病院を抜け出して、すぐ家に帰ってくる。
歩いて点滴を付けたまま、ガラガラと歩いて・・・。
家に帰ってきた姿に驚いていると、病院から電話が入る。
「そちらにいませんか?」と。
「います」という返事も毎回したことか。
そんなふうなので、看護婦さんも武内を見張っていて、
紙袋を持って歩いているだけで「武内さーん、どこへいくんですか?」と言われる始末。
そして、若い看護婦さんは私に
「私達もやりがいがあります。看護婦冥利に尽きます」と元気一杯に話す。
もう、看護婦のチェックが行き届きすぎて、
「あいつらは、俺を見張ってやがる」と、憤慨やるかたない顔で言う武内。
私は、内心皆よくやって下さっていると感心しています。
まだ、不服そうに不満を言うには、「俺が寝ていたら、懐中電灯を夜あてやがる」と憤慨な顔。
その翌日、病院に行くと、
「俺、夜に懐中電灯を当てられるのが癪でさ、反対向けに寝てやった」
???な私。
「そしたら、懐中電灯を足に照らしてやがるの。
そして、後ろからワッと手を上げて脅かしてやったら、
ギャーって叫びながら、部屋を出て行ってよぉ」と。
笑えない・・・・。
看護婦さんにしたら、「妖怪・武内ヒロクニ」だったでしょう。
懐中電灯の明かりに、足の指が見え、その上脅かされたら・・・。
病院に入院しているヒロクニさんは、行動で人を疲れさせる。
疲れが溜まっていても、家に帰してくれないので、
「もう、疲れたから、ベットに私が寝るから、あなたはブラブラしていてよ」と言って、
私がベットに寝ていたりするようになります。
そういう時に限って、主治医の先生が来られたりして、恥ずかしい思いをする。
もっと恥ずかしいのは、武内がブラブラするのに飽きて2人でいる時、
「疲れているから、休むからもうちょっと寄ってよ」と言って、
2人で仲良くベットで寝ている時だ。
そういう時に限って、また主治医の先生が来るのです。
先生は、可笑しくてたまらないという顔で、笑いをこらえています。
並んで寝ている私達を見て。
横にいるヒロクニさんは、全然平気で恥ずかしいとは思ってなくて、堂々としています。
「先生、何ですか」「ハイ」と構えている。
横にいる私は、笑ってごまかせ状態で、「すいません」とか言っています。
もう、何がすまないのかよく分らない状態。
ヒロクニさんに対処していく内に、わたしも奇異な行動をとらざるをえないというか・・。
それとも、わたしにもそういう要素があるのか?疑問に思ったりする。
いかに疲れをとりながら、病院で武内の世話をするか?の究極の行き着く結果よ。
看護婦さんに被害が及ばないよう、病院にいつも長時間滞在になる結果よ。
と、自分に言います。
それと、同時にいつも看護婦さんって、偉いなと思うのです。
こんな難儀な人でも、心を砕いてくれているのが分ると。
こんな私達なのですが、けっこう看護婦さんは楽しく接してくれていて、
一緒に笑ったり、わたしは看護婦さんと意気投合して連携プレイも。
夫婦喧嘩していて、武内に非難されていると、
「奥さんもよくやっておられますよ」と声を添えてくれたりした時は、
チーンって、鼻をかみたくなったものだ。
もう、夫が病院に入院した時は、ドラマの中にいるようで、人間模様あれこれになります。
この絵が武内の自画像に思えるわけは、こういうこともあります。
↑以前撮った、ふざけている写真なのですが、まさしく妖怪・武内ヒロクニ。
干しているジーパンの間から顔を出すヒロクニさん。
皆、手を焼く時があるようで、そういう時「ねぇ、奥さん」の声が・・。
ギャラリー島田のオーナーも「忍耐のトレーナー」と言ってらした。
武内は、人に忍耐を強要するときがあります。
それでも、可愛げがある時も多く、芸術に純粋なところで周りは繋がっている。
長所を伸ばせば、短所が霞んでくるかもしれないと思いながら、
長所を数えることにしています。
↑イギリスのショートケーキ、ヴィクトリアケーキを焼きました。
だから、紅茶で。
置いてある柿は、昨日採ったもの。
色取りで添えてあります。
このケーキは、ブルーベリージャムとバタークリームがはさんである。
↑こちらが断面図。
実は、このケーキはレシピを読み間違えて、卵をあわ立てませんでした。
パウンドケーキの生地という感じの仕上がり。
バターグリームは、フランス菓子と違い、卵が入っていません。
このクリームがイギリス風だなぁ、と思うのはバターと粉砂糖を練っただけのシンプルさ。
バターの風味がそのまま残っています。
下にクリーム、上にラズベリージャムをはさんでいる。
素朴な感じが、いい感じのケーキ。
このケーキは、エリザベス女王が好きなケーキだったらしく、
甘党なエリザベス女王1世は、当時貴重品だった砂糖をふんだんに使っていたということらしい。
しかし、そういうイメージとは裏腹に、歴史を鑑みると、
エリザベス女王は海賊の元締めといってもいい存在で、なかなかしたたかです。
↑摘心したビオラを小さなコップに入れて飾っています。
株を大きくするために、長くなっている茎をとって、他の茎が増えるようにしています。
このビオラは、同じ種類の花なのに、色に変化があってまったく同じではありません。
今、花が少ない季節なのですが、咲いてくれている。
食卓に花があるといつもホッとする。
寒くなったと思いつつ、過ごしています。
今日は、武内の変人ぶりを書きました。
こういう病院の態度も当事者でなかったら、
笑えるかもと思い書きました。
こんな私達ですが、これからもよろしくお願いしますというところ。
最後まで読んで下さった方、可笑しな2人の出来事を読んで下さりありがとうございます。
武内ヒロクニさんて、変なエネルギーの持ち主なんです。
入院している病人のくせに元気すぎると思いませんか?
暗い部屋の中で振り返ったところにこの作品があったら、とても驚きそうです。
バックの濃い青色がきれいです。星空のようです。そう思うと、星空にそびえたつトーテムポールのようにも感じられてきました。
トーテムポールはロマンティックな感じがして、驚かされているのとは全然違う感覚が出てきました。
前を歩いている女性を驚かせた話にびっくりしました。警察が来なくて良かったです。
入院のお話にも驚きです。点滴を付けたまま外に歩いて行ってしまうなんて、そんなことできるんだ……と、あらゆる意味でびっくりです。
入院中の数々の奇異(?)な行動に、ただただ驚くばかりです。確かに入院中は退屈だし不快な思いもたくさんします。でも「しょうがない」と全面的に受け入れていたので、こういう発想はありませんでした。
病気になると、もちろん本人が一番大変なのですが、実は同じかそれ以上に、家族も心身ともに大変なのですよね。
「家族も大変」はあまりクローズアップされないので、優しい言葉をかけられるとちょっとジーンとしてしまう気持ち、共感です。
ジーパンの写真、びっくりしました。「え、これどうなってるの?」と二度見してしまいました。冷静に考えればすぐわかると思うのですが、びっくりの方が強くてちょっと冷静さを欠いてしまいました。
「長所を伸ばせば、短所が霞んでくるかもしれない」は忍耐の賜物だと思います。なかなかその境地には行けません。
なんておしゃれなアフタヌーンティーなのでしょう!テーブルクロスと柿と花のセンスがすてきです。忙しい日々も、こんなティータイムがあると心がほっと一息つけそうです。
バターを塗って砂糖をふった食パンをトーストすると美味しいです。このシンプルなバタークリームもそんな感じの味かな?と想像しました。
ビオラの後ろのリンゴは、もしかしてヒロクニ先生がピカピカに磨いたリンゴでしょうか。
このビオラの写真は一枚の静物画のようです。
入院すると、子供より始末に終えない人になります。たぶん家が一番落ち着くというか、絵の道具があるアトリエが一番いいのでしょう。点滴を付けながら歩いていると、大抵は通報されるそうです。(友人から聞きました)だけど、夜に帰って来るので、暗くて見えないので無事?に帰ってくるのでしょう。
看護婦さんは、皆、ヒロクニさんのところへ来ると、絵が壁に貼っていたりするので、「楽しいお部屋ね」と言ってくれたりもします。また、逃げ出すのを見張るスリルを楽しんでくれていたような感じかな?いい方が多かったのが救いです。医師の1人の方には、「僕達も武内さんには、特別な態度で接しています」と言われる始末。そこからは、そっちもチョットは、譲歩しろよ的なニュアンスがあって、医師とヒロクニさん間で板ばさみ状態に。手術の前におやつを取り上げたら、抵抗されたりして、「私は、サリバン先生か?(ヘレン・ケラーの先生)」と思いましたわ。お菓子を奪い合っていて。もう、へとへとです。看護婦さんは、私に優しかったので救いがありました。夫がひどすぎるからなのかも・・・・。とにかく、考えられないことをするという・・・。
この絵を見ていると、絵はヒロクニさんの分身のようなもので、この人格だからこんな絵が出来るのか?とぼんやり思ったりします。この濃いブルーは、絵具で混色する時に必ず使う色らしく、「プルシャンブルーがなくちゃ」とよく言っています。夜の空を確かに感じます。同感です。
この写真、奇妙でしょ。この絵と合わせてみたくなりました。
トーストのこと、私は焼いてから砂糖をかけたことはありますが、バターを塗ってから砂糖だと、どんな風な焼き上がりなんだろうと思いました。やってみます!楽しみ!ちなみにリンゴは、磨かれていないです。ビオラが静物画のように感じてくれるなんて!ともりんも素敵よ。
いつもありがとう。
寒さが一段と厳しくなりましたが、元気でね。