田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『旅する映写機』

2015-12-31 20:21:43 | 映画いろいろ

映画を上映すること”に生きがいを感じる人たち



 映画のデジタル化が急速に進む中、シネコン以外の映画館の閉館が相次いでいる。そんな中で、今も現役として頑張っている映画館がある。

 閉館になった映画館から映写機を譲り受けた北海道の大黒座、昭和30年代に作られたカーボン映写機が現役で働く福島県の本宮映画劇場、幻の上映技術“流し込み”を再現している高知県の大心劇場、そして岡山のシネマ・クレール、シネマ尾道、川越スカラ座…など、

 全国各地を訪ね、映写機を媒介にして、映画館を支えてきた館主や映写技師の姿を映し出す。 35ミリフィルムの古い映写機とそれを扱う裏方さんたちに光を当てた珍しいドキュメンタリー映画。オープニングにはすでに閉館したシアターN渋谷の様子も映る。

 映画を仕事にする人、映画を趣味にする人…、映画へのさまざまな愛の形があるが、ここでは“映画を上映すること”に生きがいを感じる人たちが登場する。今や家でも手軽に映画が観られる状況の中で、改めて映画館の存在意義とは何なのかを考えさせられる。

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