『ほぼ週刊映画コラム』
今週は
シリーズを見続けてきた者にはたまらない
『クリード 炎の宿敵』
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https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1176183
『見知らぬ人でなく』(55)(1997.7.4.)
ジェームズ・スチュワートとロバート・ミッチャムが相次いで亡くなった。以前なら、民放各局が追悼映画を放送したところだが、今はそれもない。というわけで、ビデオの山の中から見つけた映画で勝手に追悼することにした。そういえば2人の吹き替えの声はどちらも浦野光だったなあ。
この映画は、社会派の監督として鳴らしたスタンリー・クレイマーの初監督作品。とはいえ、およそ40年前の医療映画だから、今の「ER」などと比べると、随分とのんびりとした印象を受ける。
ミッチャム演じる主人公の、医師としての高潔さと、金のために結婚した妻(オリビア・デ・ハビランド)への不遜な態度が、あたかも二重人格者のように映り、彼に感情移入するのは難しかったのだが、そこにこそ、クレイマーの人間に対する洞察力の深さが示されている、と言えないこともない。
また、この映画の他にも、ミッチャムが演じたキャラクターは、単純な正義では図れないものが多いから、この不思議な主人公像は案外適役だったのかもしれないが、違和感を抱かされた分、教授役のブロドリック・クロフォードや、先輩医師役のチャールズ・ビックフォードが際立って見えてしまった。
ところで、ミッチャムの腕っぷしの強さや、武勇伝の数々は有名らしいが、確かに、この映画でフランク・シナトラにつかみかかるシーンは迫力満点だった。
ロバート・ミッチャムのプロフィール↓
オリビア・デ・ハビランドのプロフィール↓
フランク・シナトラのプロフィール↓
スタンリー・クレイマーのプロフィール↓
パンフレット(55・小島商事映画部(TOKYO GEKIJO 東劇 No.111))の主な内容は
解説/物語/「見知らぬ人でなく」の映画化について(スタンリー・クレーマー)/原作者モートン・ソンプスン/監督として初登場のスタンリー・クレーマー/オリヴィア・デ・ハヴィランド、ロバート・ミッチャム、チャールズ・ビックフォード、フランク・シナトラ、ブローデリック・クロウフォード、グロリア・グラハム