「新選組!」「愛しき友よ」(2004.12.12.)
大団円
大河ドラマ「新選組!」がいよいよエンディングを迎えた。何より、最初は違和感ばかりが目立った香取慎吾演じる近藤勇や隊士たちが、どんどんと成長、変化していく様が面白かった。最後は近藤や新選組を多少美化し過ぎたきらいはあるが、幕末という、何が正しいのかよく分からない混沌とした時代の中で、それでも何かを信じて懸命に生きた若者たちの青春群像として見られたのが大きかった。
そして、三谷幸喜にしては珍しく真面目に? 野田秀樹扮する勝海舟に、近藤の最後について「どう死んだかではなくどう生きたかだ」と言わせたり、栗塚旭演ずる土方の兄に「(新選組が)正しかったかどうかなんて、100年、200年後の人に決めてもらえばいい」と言わせたところに、三谷なりの新選組に対する思いが込められていたのだろうと感じた。
それと、ラストシーンに続く、テーマ曲をバックにした“カーテンコール”も良かった。後は新旧の土方、沖田役の共演も。何より、三谷自身が作詞したというテーマ曲が全てを語っている気もする。それは男が勝手に抱くヒロイズムやロマンチシズムなのかもしれないが。
「愛しき友は何処に、この身は露と消えても、忘れはせぬ、熱き思い、誠の名に集いし遠い日を、あの旗に託した夢を」
https://www.youtube.com/watch?v=1h-Ue3XL_ww
ある小学生が、「愛しき友は何処に」のところを「勇は香取慎吾だ」と替えて歌っていた。子供の発想はすごいなあ。