田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

「ワタシたちは ガイジンじゃない!」

2021-02-12 21:45:57 | テレビ

 30年前、外国人労働者の先駆けとして日本にやってきた日系ブラジル人たち。夢を抱いて日本にやって来た彼らが、30年の間に日本で見た光景とはどのようなものだったのか。

 イッセー尾形が、取材基になった日系ブラジル人が多く住む団地の一角で“公開一人芝居”を実施し、日系ブラジル人から見た“日本人あるある”や、彼らを「ガイジン」「労働力」として扱ってきた日本社会の側面を、笑いあり、涙ありで描く。脚本は宮藤官九郎。

1幕1990年「団地のゴミ捨て場」自治会長のホリイさん
2幕1994年「工場」工場で働くカヨさん
3幕2008年「公衆電話」現場監督のトシちゃん
4幕2020年「私たちの団地」日系ブラジル人のロベルト

 実は全ての話にロベルトを登場させるあたりがうまい。クドカンはちゃんとやれば、やっぱりすごい劇作家だと思う。イッセー尾形のもはやくささを通り越した一人芝居も素晴らしい。こういう問題提起の形もあるのだ。

 幕間では、一人芝居を観劇した日系ブラジル人の人生、脚本のモデルとなった団地や工場でのエピソードを紹介。「ガイジン」と呼ばれてきた人たちが歩んできた道を明らかにする。ナレーションの安藤玉恵が最後にちょっと助演を見せる。

https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=27075

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「功名が辻」最終回

2021-02-12 09:07:26 | 大河ドラマ

「功名が辻」最終回(2006.12.12.)

 大河ドラマ「功名が辻」が終了した。戦国時代の脇役、山内一豊(上川隆也)と妻の千代(仲間由紀恵)を主役にして、1年通しで描くのは大変だったとは思うが、本来なら「こんなところに一豊や千代はいないはず」という歴史の重要場面に必ず2人を絡ませるルール無視の作劇と、サラリーマン風の出世物語仕立てで強引に乗り切った感がある。これではまるで「黄金の日日」(77)の呂宗助左衛門だ。

 その分、豊臣秀吉役の柄本明や徳川家康役の西田敏行が目立ったのは仕方がないところか。というわけで、途中からはフィクションとして楽しんだ。上川は老けたらもっといい俳優になるかもしれない。

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「義経」最終回

2021-02-12 08:27:39 | 大河ドラマ

「義経」最終回(2005.12.13.)

 大河ドラマ『義経』の最終回はひどかった…。源義経(滝沢秀明)主従は、北行伝説でも持ち出さない限り、結局は平泉で死ぬわけだから、見どころは彼らの死に様なのに、バタバタしていて、まるでスターかくし芸大会みたいだった。

 おまけに、義経昇天を爆発音とともにCG処理されては…。京の五条大橋での義経VS弁慶(松平健)の時も、CG過多のひどい演出だった。黛りんたろうは普通の演出が嫌いなのか…。

 また、このドラマは、義経を戦乱の世の悩める理想主義者の如く描いてしまったため、義経の、人を引き付ける不思議な魅力に最後まで迫れなかったのではないか、という気がした。ただし、岩代太郎作曲のテーマ曲はなかなか良かった。

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