『プレシディオの男たち』(88)(1990.7.5.)
サンフランシスコのプレシディオ軍事基地で起きた女性憲兵殺人事件を、共に捜査することになった元憲兵の刑事(マーク・ハーモン)と元上司での憲兵隊長(ショーン・コネリー)の活躍を描く。
先日見た『アウトランド』(81)の面白さに気をよくして、コネリーとピーター・ハイアムズが再度組んだこの映画を見てみた。ハイアムズ作品にしては、『カプリコン・1』(78)や『アウトランド』ほど面白いわけではなかったが、彼一流のこだわりは随所に見られ、推理アクション+恋愛ドラマという、どっちつかずになり兼ねない難しい題材を、サービス満点の娯楽作として手堅く仕上げていた。と、一度ほれ込むと何でも好意的に捉えてしまうのが俺の悪い癖。
ところで、この映画でもコネリーが圧倒的にかっこよくて、若手のハーモンがいくらアクションで頑張っても、かわいそうなぐらいかすんでしまっていた。まあ、『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』(89)でもハリソン・フォードが完璧に食われてしまったのだから、ハーモンでは仕方ないところか。
何でも、向こうのマスコミは、今のコネリーをして、007=ジェームズ・ボンドをしのぐ、第二の黄金時代と称しているらしいが、こうも立て続けに快演を見せつけられると、決して大げさではないと思わされる。