末期には、やり場のない暴力と昇華させた美学だけが残るのだろうか。龍馬伝の最終回に出て来る暗殺者たちの衣装を見てそう思った。龍馬伝の成功の一つには衣装がある。龍馬たちの埃っぽい衣装は勿論のこと弥太郎の洋装もなかなかのもんだった。白塗りの美剣士が活躍する東映時代劇で育った僕には違和感がすごくあったけど幕末の旗本の身なりは亀次郎のようなものだっただろうなと納得。彼らの目の中に僕はワイルドバンチのイメージをかさねた。ともに、自分達サムライやカウボーイの終焉を表していると思って。月代の狭さやきちんと着ているのだが着物が殺気を帯びているような着こなし。何をやっても幕末の侍になりきっていたと思う。番傘をぱっと投げ捨てて死地に行くのは「昭和残侠伝」の高倉健でもあるまいにとちょっとしらけた。龍馬伝では、滅び行くサムライとしての哀悼の念でもって彼らを描いていた。暗殺の黒幕は、幕府、長崎奉行所、紀州、薩摩、長州、そして土佐と暗に思わせぶりな手法だった。暗殺場所が近江屋ではなく御巳屋という土佐藩の指定休息所であったという説も検証してみなくては。滅びの美風に龍は散ったのか。大きな犠牲を払ったもんだ。
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