フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

吉田博の版画展

2017-07-17 07:13:21 | Weblog

川瀬巴水と吉田博の版画展が「ギャラリーぼたにか」で開かれているというので行ってきた。版画展といっても小さなギャラリーでの展開だから展示ではなく販売なのだ。そりゃぁいいものをただで見せてくれるんだからいいのがあれば買って上げなくてはギャラリーも運営が大変だからね。というとここのオーナー太っ腹。「全然売れなくても、いいものだから見ていただきたい」と腹をくくっているとか。その姿勢がよかったのか版画は結構売れていた。よかった。高知も捨てたもんじゃないね。巴水は有名だけど吉田博はあまり知られてないが僕は吉田の版画を見たかった。あの富士山を。光る海はなかったが「猿沢の池」やインドの風景はあった。山門の版画は93回も版を重ねた傑作とのこと。普通38回くらいの重ねで版画は制作されるというから吉田の版画はいかに版を重ねて微妙な色を出すかを見せてくれる。西洋画の技法だねこれはとなんか川瀬巴水が霞んで見える。吉田の絵は外国で有名でダイアナ妃が執務室に吉田の版画2点を飾っていたのは有名。吉田の水彩画はすごく上手く油絵もなかなかのものなのに日本では旧派のレッテルをはられて画家としてやっていけなかったんだ。それで版画家に転身。これも海外で大人気。日本ではさほど。なんなんでしょうねこの現象?でも吉田の版画を県外に行かずに見られたことは「ギャラリーぼたにか」に感謝。版画は部屋に飾るのに丁度の大きさで価格も高くない。これが絵画ならびっくりするほどの値段が付くんだろうけどと価格を見る。オレでも買える価格。だがオレは買う方じゃなくて描くほうだからと吉田みたいに上手くなることを誓う。「宣伝しといてね」とオーナーから案内状をたくさん貰った。やっぱり俺は顧客ではなく広告屋なのだ。

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