日々のことを徒然に

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木彫り

2008年02月03日 | 生活・ニュース


木彫と言えば木材に彫刻することで仏教の礼拝の対象になる仏像をすぐに思い浮かべる。また東大寺、興福寺、三十三間堂など歴史教科書に載ったいくつかも思い出す。技法的には一木造り、寄木造りに大別されると言う。

一木造りは1本の木から像を丸彫りするもので、寄木造りは木造の各部分を別材で造り寄集めて一体とする造像法と説明がある。前者は平安前期までの作例が多く、寄木造りはその後期に大成したとある。

テレビでチェーンソーを使用した木彫りが放映される。高速回転するチェーンが削り飛ばす木屑を見ているうちに形が完成されていく。幾度か見たがただただ感心するほかない。粘土のように削りすぎたといってのやり直しは不可能だ。

干支のネズミ、ウサギ、招き猫とクマの1本造りが或る案内所のカウンターそばにおいてあった。たまたま何かの動物がそこにいました、そんな風な置き方が嬉しかった。制作者の紹介がありチェーンソーで造られたと書かれていた。

初めて目にした1本造りはどれも優しい顔立ちのいい男だ。年輪で区切られた白と赤身が動物の体の特徴を表すように工夫して彫られ、それが生き生きとした仕上がりになっている、素人が見た素朴な感想だ。

中山間地域活性化イベントのこの作品が明日につながっていくことを願い熊の頭を撫ぜた。木の触感は優しく温かだった。

(写真:出迎えてくれる1本造りの熊)
コメント (2)
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