
夜が白み始めたころ建物の外を頻繁に飛び交う小鳥の姿が見えた。出てみると、今日もいいお天気のような明けの空をバックにツバメが軽快に飛んでいる。
その中の1組は建物外壁の赤みのタイル張りに巣作り中。壁には巣らしきものは無い。まさに開始直後言っていい、初めて目にする巣作りのスタートに興味がわいた。
土をくわえ飛んでくる。羽を激しく動かしホバーリング。タイミングを見て這い蹲るように壁に止まる。続いて丁寧に土を壁に塗っている。這い蹲ることを失敗するときもある。また、せっかく運んだ土を土間に落とすこともある。それでも2羽は交代で忙しく土を運ぶ。
見ているだけでは遅々として進まない作業。でも、彼らの姿には自然の営みとはいえ新しい命の誕生へ向かっての真摯な姿が伝わる。あと幾日かかるのか気にしながら巣作りをしばらく眺めていた。素晴らしい子ツバメが誕生するだろうと思いながら。
(写真:巣作りを始めた2羽のツバメ)