
満ち潮の時間帯なのか、河口付近の流れは上流に向かって流れていた。初めて見たことでよく分からないがその速度はかなりの速さに感じた。下流へ進むにつれてあることに気づいた。
ゴミと油膜が広がっている。油膜の広がりはかなりの長さだ。海からかそれとも何処かで破棄され溜まっていたのか、油膜は確実に上流へ流れている。
両岸と川底はコンクリーで覆われており地面からの浸透は考えられない。事故や事件で吸着マットが浮く画像はよく目にするが、実際に水面を漂い這いずりながら上流へ向かう油膜は不気味だ。
7月のサミットの議題のひとつは環境についてという。高く広くそして深い討議の中から子や孫、それからも続く世代が感謝する形ちの結論が導かれることを願う。高邁な精神論と自国のエゴでは環境は守れない。
油膜の下を上流へ流れるように泳ぐ魚、その名は知らないがかなりの数だ。再び海に戻り近海物として店頭に並ぶことはないことを願いながら川沿いを離れた。魚にはなんの罪も無いのだが。
(写真:満ち潮の流れに乗って上流へ向かう油膜)