
♪ハァ~ ちょいとおいでよ 錦帯橋に
あの娘招くよ 鵜飼の闇に
篝火燃えて 人波寄せりゃ
籠の荒鵜も 羽根鳴らす
ソレ 舷たたいてドントセノセ
ソレ ドントセノセ
これは岩国市出身の作詞家・村井一露、同じく作曲家・吉田矢健治の「岩国鵜飼音頭」の1番。
6月から始まる錦帯橋の鵜飼に備えて鵜の公開トレーニングが先日8羽のデビューを含め21羽で行われ、錦帯橋や周辺の河原から多くの観光客が見守った、と報道されている。
起源は370年前とも言われるこの鵜飼は、一時中断されていたが戦後に復興再開され今日まで続いている。一昨年の台風被害で実施が危ぶまれたが地元経済界の努力があってしのいだ。
舳先に篝火をたき、巧みな手綱で鵜を泳がせる鵜匠、その姿はかさげ折帽子、腰には腰蓑をつけたそれは昔のままという。鵜匠と鵜を繋ぐ紐は檜の繊維で鵜匠自らが作るという。強い紐だがひねるとすぐに切れる特徴があり、万一のとき鵜匠は紐をひねり鵜を助ける。
鵜についてのことわざのひとつに「鵜のまねをする鳥」とある。
これは、鳥が姿の似ている鵜のまねをして、魚を捕ろうとして水におぼれる意味から「自分の才能や力量をかえりみないで人まねをして失敗するもののたとえ」。
肝心なことは己の力量を知ることと教えられる。
(写真:出番を待っている屋形船)