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あれだけ眩しくて暑いと感じたあの夏の日差しも忘れたころに今年の1字は「暑」と決まった。暑さを忘れただけで、稲を初めとする農作物への「暑」の悪影響がいまも報道されている。気象の異変は人の生活へ打撃を残す。
そうはいっても自然の中へ身をおくのはいい。この季節の冬の日差しでも、風がなければ少し身体を動かせば十分に温まる。まだあちこちにススキも揺れている。
穏やかな川の流れのそこだけが白く輝いている。これが童話の世界なら、そこから人を癒してくれる素敵な使いでもあらわれそうだ。日差しと水のコラボ、歩くにあわせてついてくる。出合った年配の婦人が「綺麗ですのう」といいながら携帯電話のカメラを向ける。慣れた手つきだ。
山の向こうには冬らしい雲が広がってきている。こんな眺めももうすぐなくなる。いい時に通りかかった、そう思いながら写真に残した。
(写真:穏やかな冬の日差しの一コマ)