ジャージなど防寒用の上着を脱いで小学生が下校している。後ろ向きに歩きながら友達と話しながら、縁石の上をバランスを取りながら歩く者、節分の日の日差しを楽しむような子どもらのはしゃぎに、春の近いことを感じる。今日は節分、明日は立春とこよみ通りに自然は回っている。
山陰から東北にかけては豪雪に見舞われた。映像に映し出されるその景色は「素晴らしい」のひと言、飽きないで見続ける。しかし、その裏には雪に閉ざされた生活の場を確保するための闘いが昼夜にわたって続けられている。長い列島に住んでいると改めて思う。
雪ほどではないが、この地にしては長過ぎた極寒を経験した。蘭に精を注ぐ人が「この冬の寒さに色がさえない」と少し残念そうな顔。ある人は「寒さしのぎのため幾鉢か屋内へ移した」。「寒さで餌がないのか南天、千両に十両など赤い実のことごとく小鳥にやられた」。寒さの被害は身近にあった。
ここ2、3日の暖かさはしばらく続くという予報。これからは晴れて風が吹くと花粉の飛散が強まる。一難去ってまた一難、花粉症の人には苦難の季節になる。と言いながらも春の訪れを待っている。今年の恵方は南南東、願いを込めてかぶりつく。
(写真:春を招く恵方巻きと大豆)