
老いは足からくる、ということで散歩ともウオーキングどちらでもいいが時間があれば歩く。1万歩の日もわずか4千歩の日など距離や歩数はまちまち、その道筋はまさに気の向くままで健康志向の歩きとは言えないかもしれない。
歩けば季節によっては珍しい物や現象などに出会える。柿の実が姿を消して目につき始めたのがザボンの実。散歩道の2カ所にその木はある。1本は菜園のなか、もう1本は大きな屋敷の塀内、といっても塀のすぐ内側で、どちらも観察しやすい。ザボン、小学校の修学旅行は別府温泉地獄めぐり、その時にサボンの砂糖漬けを土産に買ったのは、ザボンという物を始めて知ったからかもしれないが、確かなことは記憶していない。
ザボンといえば、ラジオで聞き覚えの「🎵鐘が鳴る鳴る マリヤの鐘が 坂の長崎 ザボン売りで」はじまる小畑 実の「長崎のザボン売り」をかすかに記憶している。これは石本美由紀の出世作とある。NHKのど自慢で良く歌われ、気持ちよく「か~ねが鳴る鳴るマリヤのか~ね~が~」まで歌うと「カ~ン」と鐘がひとつ鳴る、するとそれをついて宮田 輝アナが笑わせたとか。
ザボンの木は背も高く葉も良く茂っている。驚くのはその実、子ども頭くらいの大きさも実が何十個とついており、枝はさぞ重いことだろうと眺める。「いれば持って帰ってつかあさい」と声を掛けられるが、どうすればいいか分からず断っている。原産はアジア南部といわれるが、寒さにはどう耐えるのか、傍を通るたび観察してみよう。