ブレヒトは、
シカゴの食肉工場とそれをとりまく状況を利用して、
資本主義の階級社会を図式化している。
簡単にいえば、
持つ者と、持たざる者。
資本家と労働者、ということだ。
そして舞台装置もまた、
そのことを意識した構造となっている。
今日はこの上にいる人たちのご紹介を。
まずは食肉業者の人たち。
モーラーの相棒ともいうべき人物クライドルには冨山小枝。
まぁ、ほんと、とにかく見て。
こんな、小枝、見たことない、って言うのを見てもらえます!!
もう、ファン必見!!
幕開けは重さんと小枝のふたり。
アンバランスなのに、バランスのとれた二人。
小さな身体を伸び伸びーと、
舞台いっぱいにはじける小枝を見たいなー。
同じく食肉業者のグレアム役には、尾崎太郎。
今回の太郎は、まぶしい!!
そう、まぶしいのだ。
見せ場ももちろんあるけど、
そうでなくても、輝いて見えちゃう。
でも、稽古場を覗くとほんと、楽しそう。
マイヤーズ役の上條珠理も、
なかなかこれまでにないキャスティング。
同じく、という桑原睦、洪美玉も食肉業者役。
脇を固める配役に、
中堅の女優陣が、勇ましく構えているのは、
実に頼もしい。
劇団という集団の強みを実感する。
そして、同じ食肉業者でも、
途中から下に落ちてしまうレノックスには篠澤寿樹。
稽古場ではブレインとして活躍。
劇団員に知性を与えてくれた。
家畜業者役には浅井純彦と小山えみ。
このコンビもアンバランスでおもしろい。
時々、“下”に降りてきたりしているところを見ると、
どうやら、“上”にしがみつくのに必死、というだけではなさそう。
心揺れる家畜業者、といったところだろうか。
業者とはまた違った立ち位置で“上”にいる仲買人には、
大多和民樹。
若手というのはもう失礼か。
着実に経験を積んできている。
まさに“上”にしがみつく人間のエゴが見え隠れする役。
適役、かなー?
そして、その“上”側の人間。
ミニスカポリスか、公安警察か。
町田聡子と清水優華が、
華麗に怪しく?! やっとります。
2人とも、妙な存在感。
これもまた経験のなせる業か、はたまたもって生まれたるものか。
ご覧になる皆さんは、ぜひ楽しんでください。
今回は、まさに劇団総力戦。
こんな感じで、出演者のみんな、紹介していこうと思うけど、
最後まで……いけるのかしらん。
初日まで、あと4日。
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TEE東京演劇アンサンブル公演 創立60周年記念公演Ⅰ
屠畜場の聖ヨハンナ
作 ベルトルト・ブレヒト
訳 加藤衛訳
演出 小森明子
構成 庭山由佳・小森明子
音楽 かとうかなこ
装置 池田ともゆき
衣裳 稲村朋子
舞踊 明樹由佳
照明 真壁智恵子
効果 勝見友理
歌唱指導 菊池大成
舞台監督 入江龍太
宣伝美術 スズキコージ・奥秋圭
制作 太田昭
2014年
3/20(木)19:00
3/21(金)14:00
3/22(土)19:00
3/23(日)14:00
3/24(月)19:00☆
3/25(火)休演
3/26(水)19:00☆
3/27(木)19:00
3/28(金)19:00
3/29(土)14:00
3/30(日)14:00
前売(一般)=3,800円
前売(学生)=3,000円
☆=Low Price Day = 2,500円
当日=4,500円
全席自由 申込順に整理番号を発行
ブレヒトの芝居小屋(西武新宿線 武蔵関徒歩7分)
東京演劇アンサンブル TOKYO ENGEKI ENSEMBLE
〒177-0051 東京都練馬区関町北4-35-17
TEL:03-3920-5232 FAX:03-3920-4433
作品詳細
東京演劇アンサンブル webチケット