ソマリア軍閥長は記者会見に臨む：ソマリア海賊問題

Garowe Online Somalia: Insurgent commander speaks at press conference 'in person' Sep 2, 2008

　ソマリアの，最も残忍な（悪）名高い軍閥指導者の一人（そんな風に原文がいうんだ，One of Somalia's most brutal and well-known warlords。brutalだものな，著名なとはいかんだろう，well-knownも…）Indha Adeがなんとモガディシュで記者会見を行った模様。
　彼の当地での記者会見は2006年12月，つまり彼がエチオピア軍に（余計な戦闘を先に仕掛けた挙句撃退されてあっさり首都落とされて）押し出され，最終的にエリトリアに居ついて以来，初めてのこと。

　説明しとくと，彼はUIC政権の防衛担当者。現ARSの防衛関係責任者ですね。

　何を話したかといって，東アフリカ海事関係調整者（the East Africa Coordinator of Seafarers' Assistance Program）Andrew Mwangura氏が，Indhaを海賊の元締め扱いしたことに反論するのだ。
　海賊行為をして大金をせしめ，それでもって武器弾薬を購入して，南ソマリアで反乱勢力に補給する，なんてわるいひとでしょう，Adeは！というわけです。

　それに対してAdeは，いや海賊の根拠地はプントランドであって，プントランド大統領Museが大統領選とかでたっくさんお金がいるから，だから彼が海賊行為で利益を得ているってわけで僕関係ないよ？　なんで僕の名誉を傷つけるようなこと，いうのかなぁ？　というわけです。にぱー。

　…反論にしてもスゴイいいようですが。
　海賊の収入についてはEylの村長は，犯人たちは大都会で家を買うのに使ってる，と言ってました。まあ確かに100万ドルとか数回も入手すれば，多少の豪邸では使いきれないでしょう。もっと他の何かに使ってる…と疑いたくなるのは尤もな事です。

　プントランド警察が海賊たちを捕まえに出動したら，地元住民の反撃にあったりもしました―つまり『おらが村の若いモンになにするだよ国家権力』な感じで，ある種の一群の，海賊行為は準生業みたいなものであることは，必ずしも否定できない部分はある感じです。

　さてまあしかし，この頃はあんまりにも海賊行為が頻発しすぎてる。狩をしすぎては獲物が減るし…と思っていたところ。

　そんなわけで，エリトリア派ARSが海賊行為を行う人々を経由して資金を得ている，というのは割りと納得できる説明ではあります。

　いやぁ。アルシャバブが元気すぎて，『エリトリアにそんなにお金あるのかなぁ？』と疑問の消えない昨今でして…。