空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

メモ:和牛受精卵持ち出し事件

2019-03-09 13:35:36 | ノート
朝日新聞 和牛の受精卵を中国へ 無検査持ち出し容疑、男ら逮捕 米田優人、藤波優 2019年3月9日11時19分

和牛の受精卵と精液を検査を受けずに中国に持ち出そうとしたとして、大阪府警は9日、府内の男2人を家畜伝染病予防法(輸出検査)違反と関税法違反容疑で逮捕した。農林水産省は和牛の受精卵などを「遺伝資源」として保護する動きを進めているが、遺伝資源の持ち出しをめぐり立件されたのは初とみられる

2人は和牛の受精卵と精液を中国へ持ち出すことを計画。昨年7月、容器に詰めて府内の港で農水省動物検疫所の輸出検査を受けずに中国行きの船に乗せ、持ち出そうとした

しかし中国到着後、検疫証明書がなかったため「輸入不可」とされ、小倉容疑者は帰国。日本側の動物検疫所で受精卵について申告したため発覚

 ということで、先方が真面目に企画した場合、するっとすり抜けてしまう可能性が高いことはわかったわけだ。
 この「真面目」さというのは、いろいろな水準があろうが。つまりまあ、さしあたり、現場の係官を組織的に買収するだけのパワーがあればできそうだ―という。

毎日新聞 和牛受精卵持ち出し 男2人逮捕 大阪府警 2019年3月9日 10時49分(最終更新 3月9日 12時36分)

受精卵などは徳島県の畜産農家から流出。農家を営む70代男性によると、昨年2月、見知らぬ人物から「和牛の受精卵と精液を売ってほしい」と電話で頼まれ、同年6月に容器に詰めて売却した。男性は取材に対し、「中国に持って行くとは知らなかった」と話している

 日常的に使用する資源でもあり、そうまで厳しい規制は出しづらい。というか、しかし、気楽に転売できてしまうあたりは難だが。

朝日新聞 「中国で和牛育てたら大もうけ」厳選遺伝子に流出リスク 平賀拓哉 荻原千明 2019年3月9日11時49分

海外でも高まる和牛人気が背景にあるとみられ、業界は「流出」への警戒を強めている

 とまあ。
 多少抽象化した言い方をすれば、産業スパイ事案といえるわけだ。わりとあっさり関わりかねないものでもある―と学生に注意を喚起する、というのは先生の義務のひとつだろう。
 …まあ、うん、いつも言ってるとは思う。実はなにを言い、何を言わないかという段階で情報操作がなされている―とか。私は口が軽いように思われているはずだが、それでいて言わずにおいていることなどはそりゃあ、あるわなあと―いうことなど。

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