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空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

科研費の話。

2018-12-19 18:54:12 | Weblog


 不自然なのはむしろ…という思いを抱く中の人である。あれは陣笠議員が生きるネタをさがしてあっちこっち探っていた、その一例であり、取れ高がなさそうなんで撤退しただけだろう。延々つっこんでも、それこそ取れ高ないのと違うかな。

 池内先生が、まあ、いつもながらのご苦労なお話をしており:



 ぶっちゃけほぼ全面的に端金なので、不正なんぞする余地も碌々ないし、やれてもめっちゃ端金なのでどうしようもないのです。

 余地があるとすれば、分かりやすくは旅費の可能性。
 もちろん、20年以上前にあったらしいカラ出張はもはや(会計システムに介入できるような大物でもなければ―そんな大物ならほかで稼ぐだろうし)ほぼ不可能で、こんな手口になる:1) 自分の本務校の旅費規程をたしかめる、2) 一晩あたり10000円の定額支給であることを確かめる、3) 一晩あたり1800円のカプセルホテルに泊り差額の8200円を浮かす、4) 日当の額を確かめる、5) 1800円であれば、現地での移動費をそれ以下におさえる(※そもそもタクシーは使えないので、JRで130円の距離を歩くとか)。6) 現地での食事費は日当で対応しているはずだが、現地では食事しない。以上の手口で、一泊二日で8200+(1800*2)=11800円儲かる。

 やれるもんならやってみろ。
 …東京だったらぎりぎり可能かな。
 …まあ、まずムリダナ(エイラ)。「東京・上野・カプセルホテル」で検索しても一晩3000円はかかる。まあ、そこ起点に東大に徒歩で行って、学会発表だけして、懇親会にも出ずに帰る―夕食は家からもってきたお握りかカロリーメイト―なら、まあ、10000万円くらい浮くとか書こうとしたが、カロリーメイトを買って準備する時点で余計な出費になっている。

 ムリダナ(エイラ)。
 体がもちません。

 さすがにそこまでの削りようは、現代日本的には非人間的というか、非現実的ですので、まあ私だって8000円くらいの宿をとるわけです。そして1) 初日の昼ご飯でざっと1000円、(2) 懇親会費は、まあ当然の如く私費、晩御飯代として支出)、3) 宿との移動の電車代、4) 翌朝(、朝食は宿のサービスを利用するとして)宿から会場までの電車代、5) 翌日の昼食、6) 発表等々が終わったあとのカフェで軽く討論が出来たらステキだが、まあともかく7) 帰宅は深夜になるので、晩御飯を軽く…

 …で、規定額は使い切りますな。いやカフェなんて贅沢なもんをするのは学者として不埒であるという見解もありえますが、一杯450円のコーヒーと350円のケーキをというのは、国民の負託に反する行為と断ずるには、あの、ちょっと。
 いえ、貧乏学者生活がなかがったから、そのぶんで文庫か新書を買って知識増進につとめろ、という意見には、まあ、かなり同意するんですけど、その行動様式を押し付けるわけには。

 …ああ、新幹線を、指定席で乗ると宣言しておいて自由席で…とか、東北から東京に出る際に東京まで行かずに上野で降りて、という手で多少ナントカする余地がでるが、だから体が持たないと。






 池内先生の奉仕活動、延々なされているようで、これが無料でなされていることの意味を無料で見ているひとたちは多少考えてもよいと思うが、まあ、うん、その…。
 メモの奥底にさらに他の例の記録もあり:



 どういう領域の国際会議・研究会なのか、という。学生生活をして、他学部の友人がいれば、よそさんがどうかということくらいは知ることができるので、まあ友達がいなかったひとなんだろーなーとか思えますな、上の例は。

 これについては同志殿のお言葉を想起した:



 で、普通の文系方面としてはこう回答することになる:



 掲載広告を募るような活動はなく、こうした会議が開かれることを一般社会全体に大公報するようなリソースも必要もないので、ふつうはひとにしられずに終わる。そりゃそうだろ、専門家の専門領域に関する報告・討議の会なんだから。



 …別に呼ばれなくても既に自分の説が正しく、強力で、読まれるべきであると知っており、かつその方針の研究に忙しいひとに「はははっ! 君は君の研究がもっと人に知られたいと思っているんだね! 僕の研究会に来て、発表してもいいよ? 当然、自腹で来なよ? 君は君の説が広く知られるだけで満足なんだよな! さあ来なさい、×月○日の11時から時間を空けておいてやるから」といって快く来ていただけると思っているんだろうか、とか思った。

 が。

 ああ、伝え聞くテレビとかメディア系の人たちってこういう思考をしているな:





 メモが出てきたから追加しておく:


 これに対して面白いコメントがあり:



 研究計画を提出し、研究成果を出し、それを出版したことを述べたのに対して「研究の成果なんて、どうでもいいです」というスゴイコメント。

 たとえて言えば、『プリキュア新作コンペですね。スマイルを提案します。結果としてはこうで、纏めてBDを出しました』に対して『映像なんかどうでもいいんです』という反論はアリだろうか。

 研究をしますといってカネを貰い、研究をして、その成果を論文等々に出し、一般向けには本を出し。これこれしました、という答えにたいしてに「これこれだから、6億使いました。それだけ。何故言えないのですか?」って、既に言われたでしょうに。
 学術活動に使いました、というのに対しての返答が「研究の成果なんて、どうでもいいです」。根本的に学術活動を許さないという態度にみえそうだが、しかしご本人の主張は「(学問の自由は当然尊重しますよ)」。

 …発言、前後一文ずつで矛盾している、相当にスゴイ文章。

 …たかが6億を数年分割・数人で分割し、ひとり年あたりさほどでないところ、それを「最高の売れっ子芸能人並のギャランティ」と評価できる金銭感覚もヤバげであり(6億÷5年÷5人というむっちゃ概算でもひとり年240万、なお間接経費をひかれてさらに少なくなる)、算数から教えなおさなければならないあたり、我々の任を超えると考える。

 あと社会人生活をちょっとするか、かるくバイトしてみると、金銭感覚が身につくと思う。お勧め。

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