「イラク式の」反抗，増加しつつあり：ソマリア

　ソマリアでイラク式の抵抗が増加しつつある。増加と言うのは，見かける件数がやや増え，被害規模が大きくなる傾向が感じられ…ここまでは単に個人的印象の問題かもしれませんが…モガディシュ以外にも発生したからです。この点については「拡大」と言うべきかもしれない。

BBC news, Africa Five die in Somalia convoy attack 30 May 2007
SomaliNet Somalia: Ethiopian soldiers killed in landmine explosion Wed. May 30, 2007 03:59 pm.- By Mohamed Abdi Farah

　エチオピア軍車列のうち，後尾の水タンク車が地雷にヒット。遠隔操作の地雷らしい。直後にエチオピア兵は周囲に弾丸をばらまいて，結果民間人5人を殺害…とBBCはいいます。他社報道によっても民間人5名死亡は確定情報としてよいかと思います。
　エチオピア軍の損害については不詳。別伝によればエチオピア兵4名が負傷（重傷）。目撃者の言うように，「爆破が起きた」「爆破は煙を発した」「5人が路上に倒れていた」…爆弾によって死者がでたように読めるようにも思います。
　ですが未だ初期情報段階のようなもので，詳細不明。何れにせよ対戦車地雷が使用されたというのは確実なのでしょう。そんなものが水タンク車に直撃…死者が出てもおかしくありません。

　モガディシュだけに限られていた「イラクスタイル」爆弾攻撃はゆっくり地方にもひろがりつつある―今回の爆破はモガディシュ北方360kmほどのBeledweinでのことであります。

　自衛隊のように一発撃っても国内政治に波乱が予測される，というのも逆方向で問題だけれども，地雷と言う事は攻撃者はすぐ近くにいる可能性は比較的小さいわけで，弾丸をばら撒くのはどうか？とも思いましたが…しかし被害直後にそれが地雷か路肩爆弾かRPGか解れと言うのも無茶な話です。エチオピア軍としては当然の警戒行動でしょうね。民間人誤射・殺害ともなれば，重大な問題ですが。

　エチオピア側は40名ほどを拘束，捜査ののち解放。勿論この数では，9割9分ほどの率で無実の人間でしょう。人権侵害といえばその通りです。
　でも水タンク狙い撃ちもどうかと思う。ソマリアだぞ，そこは？