空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

研究環境の悪化というが

2017-12-04 21:51:10 | Weblog
 恐らく結論的には、日本の全般的な地盤沈下の一局面なので、個々の研究者をしばいてどうにかするという筋は早晩限界に達する(ほぼ達した)。現状より以上の成果を求めるならインプットの増加を要する、と言うことなんじゃないですかね:





 他方で、どこかで見かけたが、一人当たりの生産性(や、恐らくは質も)過去の”ご自由”な時期より改善しているとか―まあそりゃそうか、20年業績なしのひとなんてのは、基本的には淘汰されてきている・自然減している。そしたら、まあなあ…ということもある。





 とまあ、水準は上がっているだろう!と主張がある。

 にも関わらず―換言すれば、改革には一定のプラス効果が認められた(らしい)にも関わらず、日本の研究業界の相対的低下が見られるとしたら、そりゃ他の国々の成長が著しいからじゃないか。これも少なくとも真実の一面ではあるはずで、その証拠としては中国を見ればいい。所謂”カネが儲かる”ような分野だけでなく、ほかの分野にも進出しつつあるでしょう、個々の領域でひしひしと感じているはずだ。

 しかし改革は、このとおり現場で不評である。なにしろダメな点としては、研究者の研究リソースが様々なほかの業務で潰されているからであり―



 きめ細かな教育を、とかなんとか。旗印としてはまあ納得するし、そう言わなければならない・言われるべき者もあろうとは思うのだが、こっちも人間なんだし限度があるよねえ。「僕は一対一でないと教育効果が上がらないんです!」と主張する学生が、講義中は自分の手元のスマホだかを延々みていたり。教科書を読んでもわからない、勉強方法なんかあるんですか、とかいうので、例えば音読でもしてみたら、というと「そういう努力はしたくないです」。

 …泣きながら主張されても、マス講義はそれなりにやらざるを得ないし(なにしろ教員の数が足りない)、音読書き取り級友との討議など、試みて価値あるだろう手法がわりとたくさんあるのに努力したくない、講義を聴かないのはお前の授業が面白くないからださあ配慮しろと来ましても、どうすればいいんだい。しかしこういう学生にも「きめ細かな」対応をしなければならない…とか。

 ならもう、増員してくれ、というのが現場の切実な声の一部だろう、と思うのだ。書類書きは大事だろう、教育も大事だ。一般講義も当然すべきだし、FDで教育法の改善・研究におさおさ怠りないように! 個々の教育困難学生への対応も大事だね。心理講習会には参加するのが当然だ。部活だってもちろん重要な教育の手段の一つであるし、学生生活指導ももちろん。ああ地域貢献も…っていいかげんにしてくれ、と言いたいわけだ。



 …これでも領域最前線のはずなんだ、私は…しかし業務に割くべき時間をみるに、研究が許されないような状況である。にしては私頑張ったよなあとか思う今日この頃。

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