空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

アルシャバブの躍進(一部地域で)と大活躍(悪い意味で)の話

2008-12-19 20:27:01 | ソマリア関連
 1週間ほど前のニュース:
Garowe Online Somalia: Islamists in Kismayo silence radio station for playing music Dec 14, 2008
 キスマユでアルシャバブ政権がHornAfricキスマユ支部のラジオ放送を禁止した。"間違ったニュース"を流し,音楽を放送していたから,だそうです。なお,当局は"正しい"ラジオ放送局を設置する方針の由。

 4ヶ月ほども放置してきた分,アルシャバブとしては異例な温情を示したというところじゃないでしょうか。身分ある大人の男性相手だからか,音楽だだもらしの罪を犯したにしては,死刑にもしていません。様々な問題行動を起こしてきて,多少空気を読むようになったのかもしれませんが。

 尤も,HornAfricといえば,その設立者の一人が暫定政府閣僚になったほどのメディアです(「ソマリア和平交渉:代表団人選について問題発生」)。暫定政府もしばしばやった,メディア「対策」の一環という面もありますか。

Garowe Online Somalia: Islamic Courts armed faction 'joins Al Shabaab' Dec 14, 2008

 モガディシュ,12月14日。イスラム法廷の軍事部門の一部がアルシャバブに合流すると共同記者会見。アルシャバブの名の下に戦う…ということで,吸収合併ですねぇ。アルシャバブの報道担当Abu Mansurは,ジハードは我々が軍事力をもってエチオピア兵を,また他のものたちをこの国から除去するまで,そしてイスラム法を確立するまで終らないと語り,さらに曰く,「我々はソマリ人も外国人も差別しない―我々は的を援助する者と戦うであろう」。

 問題の指揮官はMohamed Ali Kofi。初耳だなー。この人たちは,ARSから独立であると自称。この数ヶ月の間,アルシャバブと合同の手はずを整えていたのだそうで…モガディシュ(周辺)地域のイスラム法廷連合所属の1グループが分派行動を起こしたってことになるのかなー。

 そーしたわけで,ソマリアはなおさらに,個々の地域の個々の指導者・グループが個々に動く世間になっていってるわけですねー。あああAyroが生きていたら,アルシャバブの統制はそこそこ取れてAweysからの糸がつながり続けていたろうに…あっちこっちで個別に適当にやってからに。追っかけるのが大変ですよ。

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