Bulo Burte反撃：ソマリア

　Garowe Onlineが報じる。
　前日Insurgentsに奪取されたBulo Burteに向け，県都Beletweinから8台のエチオピア軍武装車両が進撃。Hiran県知事Yusuf Daboged及び数台のソマリア側武装トラックも合流。

Garowe Online Ethiopian troops reach Somali town after 7 soldiers killed in battle Apr 1, 2008

　例によって反政府側は夜半まで町を支配，略奪・囚人解放などを行った由。

　今回のポイントは，Garowe Onlineがこの反政府組織の現地写真を多数撮影，それをネット上にアップロードした点（リンク先から行けます）。ポーズを決めた民兵の姿の数々が確認できます。…見た所，構成員はソマリ人のように見えますね。

　兵力は200名ほどといいます。休息する姿も余裕たっぷり。若い顔もみえますが，14歳くらいの少年が参加しているとのこと。厳密に言えばチャイルドソルジャーですが。

　…しかし，トヨタ車大活躍ですねー…。

　なお先日の戦闘では政府側7名，民間人2名，反政府派1名が死亡した由。結構激しい戦闘の様子。であればこそ，確実に圧倒できる戦力―エチオピア軍用車両8台―で再奪取に動いたものでしょう。

　反政府派は未だ正面切っての野戦能力や，拠点を維持する能力を持ち得ていない様子です。所謂「テクニカル」（バトルワゴンとも言われる）―武装トラックでは真っ当な軍用車両の敵ではないでしょうし，どこかの町に立て篭もるには200名では，ちょっと不足でしょう。

　しかし彼らは，いわば負けなければ勝ちなのだ。hit-and-runを繰り返して政府側を疲弊の極みに陥れればよい。

　…けどもそれで疲弊しきった南ソマリアを得ても何になろうかとも思うのだけど。プントランドは勝手に石油開発話を進めているし，ソマリランドは既に，なんと，大臣の汚職が問題になるほどの安定を享受しているのです！

　もし仮にUNやEUやUSAなどの好意的認知を得ているTFGをエチオピアもろともたたき出せたとして，その先のビジョンはどうなのかしら？　そのときには，プントランドと比較してさえ，立ち遅れが明らかなのではないかしら？　
　そんな風に思うのですが。