空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

ソマリア問題におけるエチオピア軍配置転換記事について:14000人規模の侵攻?

2008-04-09 19:39:05 | ソマリア関連
 昨日の「ソマリア事情:イランの目から」でお伝えしました,エチオピア軍のソマリア領に対する新規行動。イランのメディアは非常に具体的に,9000+5000で計14000が新たにソマリアに進入―と報じるのですが,続報を見ない(Google UKで検索したんですが)。

 14000も新規投入! 数字が具体的で無視しきることは難しそうです。しかし3個旅団の新規行動ともなれば,どうしてメディアの扱いが小さい(らしい)のか? それ,大規模侵攻と言うべきです。Press TVがいうにはOver 9,000 of the troops with armored vehicles are heading to the Capital...で,装甲車両部隊を伴う,かなり本格的なものということになります!

 恐らく事情はこういうことなのでは―とGarowe Onlineの記事(Deadly explosions rock cities in Somalia as Ethiopian troops advance Apr 7, 2008)を参照して考えてみました―

 この記事後半部分によれば,数千からのエチオピア兵がソマリア国境付近に集結しており,またソマリア中部Hiran,GalgadudおよびMudugで通常ならざる兵力集中が見られる。既に幾つかの部隊がHiran県内に配備されているが,軍事行動はおこしてはいない。
 この新規兵力集中については様々な報告が乱れ飛んでいる。国境を封鎖する意図であるとするものもあれば,ソマリア政府の同意の下,ソマリア中央部に恒久的基地を建設する意図であるとも言われる―

 …恐らく,この国境に集中した兵力(さらにHiran内部に展開したものも含め)が問題の14000人なんでしょう。その全てはソマリア問題に対処するための兵力でしょうが,しかし14000人を丸ごと越境させるだろうか?

 少なくとも国境警備・封鎖用人員の分を割り引く必要があります。
 なぜそれが必要か? 当然,オガデン地方とソマリアとの連絡を絶つためでしょう。オガデン解放戦線への補給路問題は最近特に集中的に論じられ,報道されるところです。

 …14000人規模の侵攻とするのはイランのPress TV(とそれを引用する記事)だけなのと違うかな,これ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« フランス豪華客船海賊被害事... | トップ | シャー・ジャハンの短剣 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ソマリア関連」カテゴリの最新記事