Googleは就職の条件から大卒を撤廃する。AI時代、採用時の学歴、年齢、性別による差別禁止は当然。それと人生100年時代、これからは定年制の撤廃も不可避だ。私は高齢者就労を応援したい。そのためには、本人の同意など一定の条件の下、最低賃金以下でも働けるような労働法制の特例も必要だと考える。 https://t.co/LtBYJYEgQg
— 玉木雄一郎 (@tamakiyuichiro) 2018年8月24日
この問題発言について
高齢者が最低賃金以下の給料で働かなければならない社会が理想的に見えるのか。この人には高齢者の親族はいないのか。長い間、何十年も働き続けて来た最後に得られるのはゆったりとした人生の楽しみではなく、最低賃金以下で働く日々なのか。 https://t.co/VuYxJ2hdCJ
— KaSuehiro (@KaSuehiro) 2018年8月25日
とあり、いやまあ現実的にはそんな風に貧困老人を延々便利に使い倒すような現実が展開しかねないからダメというのはあまりにも尤もなのだが、「ちゃんと文章を見ろよ」という反論もありえる。「本人の同意など一定の条件の下」である。
もちろん、「広義の強制」(『お前、年金、足りないだろ? まだ子供に金、掛かるだろ? なら、雇ってやるから、雇っていただけるだけでもあり難いよな? 給料なんか安くてもいいよな?』とかまあいろいろ脅迫の手口はある)によってもとから貧困層の老人を使い倒す余地が出るのだろ最初から、という批判はあるわけなのだが―少なくとも、まずは第一の読みは
貯蓄や年金のある老人が最低賃金以下で働いたら、それがない老人や若年者が困るだろ。何言ってんだ https://t.co/Cto9IzzywE
— こなたま(CV:渡辺久美子) (@MyoyoShinnyo) 2018年8月25日
こちらの筋だろう。
既に「貯蓄や年金」によって生活が安泰であるような、しかし「この私の余剰の労働力を社会に提供したい!」という「イシキタカイ」系老人が、まずは第一の対象なのだ。
どういう人々を主要な顧客と見做しているか、とてもよくわかる・わかりやすい発言である。有閑老人こそ、彼らが主たる支持者として考える第一の存在なのだ。そうした有閑老人に「生き甲斐」を与える一方で、少なくとも現に職を欲しがっている若者から雇用を奪うことになる。「一時のことだからいいだろう」って? すいませんが、その「一時のこと」が20年ばかり続いた結果、いまの40歳前後の雇用があからさまにアレでしょうが。
そんなわけで、「イシキタカイ」高齢者層のヤリガイを満たすような―金銭的価値などともかく、社会に貢献しようという、そんな私は善人なのだ、という自己意識を満足させるような言葉を吐いて、それが実現された場合に「貯蓄や年金の」「ない老人や若年者が困る」ことにあまり意識がないあたり、まあ若年者の支持を捨ててきてるらしいなあとか。
関連:「支持率・投票行動をパーセンテージで見てみると(2018-06-22)」
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