自 民 党 総 裁 選 立候補者として相応しい問題設定を求めたい

石破氏、キャッチフレーズ「正直、公正」を封印へ：朝日新聞デジタル https://t.co/4fagj6VClA
「正直」「公正」が首相への個人攻撃となるという政治状況がまずおかしいんじゃないですかね…

— さとうしん (@satoshin257) 2018年8月25日

　というか、『彼は正直・公正ではありません、それは既に公知の事実ですし、単なる事実の描写です』というレッテル張りをするあたりがマズイ。正直、品格に欠ける。なにしろ、課題に対して、それこそ「正直」な設定ではないあたり、非常に、単純に個人攻撃・あてこすり以外の視野を提示できないあたり、　自　民　党　総　裁　選　立候補者としての資格を問われよう。

　ちょっと考えてみればいい。

レポーター「自民党総裁候補として、何を取り組むべき中心課題となさいますか？！」
候補者A「平成時代が終わりますからね、その先の時代へ向けての国づくり、ですかね」
候補者B「正直、ですね。公平も同様に重要です―課題に正面から取り組むのも重要です」

　…センスがあるのはどっちかなーと、ちょっと考えればいい。
　…ブレーンが足りないとこうなるのかなーとか思えちゃうのだ…。

朝日新聞 自民総裁選、石破氏が出馬表明　「正直、公正」を主張 岩尾真宏2018年8月10日16時24分

「石破氏は会見で、「政治・行政の信頼回復１００日プラン」をつくり、年内に実行すると表明。①謙虚で正直で国民の思いに近い政治②透明・公平・公正な政治、行政③課題に正面から挑み決断する政治、の３点を「取り戻す」と訴えた」

朝日新聞 安倍首相、総裁選に立候補を表明　石破氏との一騎打ちへ 2018年8月26日16時22分

「首相は、来年以降に皇位継承や大阪市で開く主要２０カ国・地域首脳会議（Ｇ２０サミット）、東京五輪などが続くことを挙げて「日本は大きな歴史の転換点を迎える。今こそ日本の明日を切りひらくときだ。平成の先の時代にむけて、新たな国づくりを進めていく。その先頭に立つ決意だ」と強調した」

朝日新聞 石破氏、キャッチフレーズ「正直、公正」を封印へ 岩尾真宏2018年8月25日23時01分

「石破茂・元幹事長は２５日、立候補表明時に掲げたキャッチフレーズ「正直、公正」を今後使わない考えを示した」

「石破氏は２５日のネット番組で「（総裁選が）スタートする時は変わるかもしれない。道徳の標語っぽいものがメインスローガンかというと違うかもしれない」と述べ、別のキャッチフレーズを掲げる方針を明らかにした」

　だって、最大党派の代表者を選ぶということは事実上、首相を選ぶ選挙であるわけですから。事実上、日本国首相として何に取り組むのか、という課題にどう答えるのかと問われているのですから。何が公正でなにが正直か、それは事後的に選挙民が判定することでもあり、選挙民がそういう精神的自由を十全に発揮できるよう、十分な余暇・資産を形成できるようがんばります、というひとを薦めたいがなあ、わたしなら。安倍氏はそこ、微妙に成功しきってないので、『オレにまかせろ―ヤツにできなかった、ヤツが言ってた”所得倍増”―オレなら、可能だゼ？』と言い切れれば、まあ　広　い　層　か　ら　の　人気取りはできただろうに。

　…『僕は正直で公正だよ（安倍君と違ってね！）』だと、反アベな感じの人たちからの人気取りは出来るけど、その（強固な）層は全体の10%程度かなあ…。しかもその手の人たちの多くは、おそらくそもそも自民党員でないだろうし。支持の広範さに欠けるよなあ、おそらく。

　この点、

「どういう人々を主要な顧客と見做しているか、が明らかな発言（2018-08-26）」

　こちらは論外。『金とヒマの持ち合わせのある老人たちよ！　君たちに自己承認欲求を満たす機会を提供しようっ！！』と高らかに宣言するのは、まあそれはそれで顧客に対する一定の正当性のあるアピールだが、それ以外の世代などなどに決定的にアピールしませんからねー…。

あり得ないですね。Twitterとはいえ全体の論理性も欠如甚だしいし、本人同意の下で最低賃金以下での労働を産み出そうという発想は、醜悪ですらあります。
労働法の基礎・歴史をきちんと学んで欲しい。
労働組合の支援を受ける政党代表がこんなコメントするとは、嘆かわしい。 https://t.co/GiFd8jxTEH

— 嶋﨑量（弁護士） (@shima_chikara) 2018年8月25日

労働組合の組織内候補を多数抱える公党の代表（玉木雄一郎議員）が、労働市場で立場の弱い高年齢労働者に対して、「本人の同意」を錦の御旗に「最低賃金以下でも働」かされる労働法制の抜け道を賢しげに提案するとは、控えめに言って世も末です。不勉強にも程がある。

— 嶋﨑量（弁護士） (@shima_chikara) 2018年8月25日

　せやから、「誰を支持者と思っているか」「誰を顧客と思っているか」という課題設定から発した言葉であって、労働者の権利だのなんだのはそもそも問題外なんですってば、その彼の発言については。

　むしろ「労働組合の支援を受け」ているとは思ってないわけですよ。あるいは、現在労働組合で十分に保護されている、もうすぐ退職する世代の余裕のある方々へのアピールなのであり―労働組合に守って欲しいかも、と思っているような下々など意識に入っていないだけなのでしょうに。

　…まあ、だから、リーマンショックあたりで決定的に労働組合への信仰・信頼が吹き飛んだりしたわけでしょうが。