空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

Dirie氏は発言を撤回:ソマリア

2008-04-08 19:16:09 | ソマリア関連
 昨日お伝えしました「Ahmed Dirieはアル・シャバブを非難する:ソマリア」の件ですが,Dirie氏はアル・シャバブに対する非難を撤回した由:

Shabelle.net Hawiye spokesman retracts from his accusation remarks to Alshabab 04/07/2008 - 08:22

 Hawiye氏族議会広報担当者Ahmed Dirie Aliは,複数の人物からのコメントを得て,イスラム主義武装グループが彼の支族民兵を狙いうちしたという非難を取り下げる。Hawiyeのためでなく,特定の支族を代表する格好で発言したのは拙い判断だったと,流石に自分の立場を認識した模様。

 …つまり,先日のAdadoの戦いで死亡したのは,ほんとに彼のSaleman支族の兵士だったんでしょうね。15名の死者とくれば,この種の戦闘では例外的多数というべきところ,自支族から一度にそれほどの犠牲者がでて,Diriyeさんの堪忍袋がぷちっといった模様(苦笑)。

 で,みんなから,
つ自重
 と突っ込みをうけ,このたびの非難撤回に至った模様。

 本来ならある程度ナァナァでやるところだったんでしょうねー。せいぜい数人くらいの死者で済む程度で。それが一度に15人,相当の「殺る気」でやられていろいろ略奪されて,エチオピアの拘束を3ヶ月耐えた流石のDirie氏も激怒したと。

 血の代償を求めるような,そんな非難を取り下げたとはいえ,かのDirie氏の怒り自体はおさまりますまい。ソマリ氏族社会(特にハウィエ反政府派)的には,これはアルシャバブの失点でしょう。
 けれどアルシャバブが氏族社会のお約束を脱しつつあるのかもしれない。そんな可能性も考えておくべきなのでしょう。

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