BBC Guinea coup leader will not stand 10 May 2009
Guineaの先日のクーデター指導者Moussa Dadis Camara大尉は,自己も含めクーデター指導部は来る大統領選に出馬しないことを表明。見識ある発言で世論を収めようとするものでしょうか。国際社会的にも一定の好感をもって受け入れられるではありましょう。黒幕氏はどうでしょうとかそういうことはさておいて。また一方で,それ以前に政権を奪取しようとする政治家たちの試みを非難する。
BBC 'Nazi guard' Demjanjuk deported 11 May 2009
John Demjanjuk氏がドイツに身柄移送。ナチ戦犯容疑だが,イスラエルの最高裁が人違いの可能性を指摘して死刑判決を覆した過去がある。89歳ですから,そもそも裁判にかけること自体が非人道的行為と見做され得ますが,然様にしてまでWWIIの過去を清算せんとする意思の強さも注意しておきたい教育的配慮。
日経ビジネスオンライン ソマリアに続く“武器街道”を行く(6) 吉田鈴香の「世界の中のニッポン」
「クラン」を「軍閥」と訳するのは現地語の仕様なんだろうか。(最大,にせよ)7000人の兵―半個師団の(機械化)軽歩兵がある,それほどの組織がわりかしごろごろしてる―割には,彼らの「戦争」が概ねけちぃのは何故だろう。その7000人って,『うちの氏族の若いのん』の数じゃなかろか。『動員可能兵力』的意味の。10人程度の1家族から一人くらいの割で供出を求めたとすれば,ざっと支族員は7万人。まあこの想定だと北朝鮮もうらやむ先軍政治になりそうですが。
供出された若いのんも,すべてが全て常備兵力というわけでなく,交替で(我々的用語でいえば)自警団・消防団務める(かなり装備が軍隊的な)青年団ってとこでなかろか。アフガンあたりのアルバカイ的な。
『おっ,おめぇそのAKどーした? おめーのじゃなくね?』
『いーだろ。兄貴のこないだのボサソの取引うまくいってよ。エチオピア軍の援助物資からの横流しだってよ。すげーだろ』
『ヲヲヲ! もしかして全部品工場純正っ?!』
『応よ,みろこの刻印。USSRってあんだろ?』
『…いいなぁあ… 新品だぁああ…』※どう考えても密造です
みたいなほのぼの会話がなされるよーな。
その程度の「私兵」じゃないかな。
だから,自分の支族所属の若いのがたしか7,8人(※すでに政府との手打ちが終わった後で,政府軍の制服を着ていた),アルシャバブに殺されたからってDirieさんがど激怒して『アルシャバブは敵じゃあっ!』とヒートアップしたんじゃないのかな。
あの時は,すわハウィエ氏族会議は本格的にアルシャバブと戦闘状態に入るか?!とびっくりしたもんだ。Haadさんあたりがフォローにはいるやら,Dirieも慌ててコメントやり直したりしたですねー。
まーともあれ各氏族(支族)は各個の興味関心で動くもの,という基本理解。
勉強になる点も多々あるが,『俺様ブッシュとパイプがあるぜ。オバマは俺を無視するようだがな!』みたいな発言はあまし真面目にとらんほうがよいかと。CIAだとか,まあ米国の国家機関が多少の手を伸ばしてるのはまず確実でしょうけど。
現場の主観と国家の予算規模に関する意識の相違等々にまつわる話について,私がいつも思い出すのはナチの原子力開発をめぐるエピソードで,トマス・パワーズ『なぜ,ナチスは原爆製造に失敗したか』上巻318f. によれば―
ハイゼンベルクが,原爆の開発に「大きな困難」を指摘,「金と新しい建物」の必要を述べ,それで必要とされる金額をすぐさま挙げよと言われてワイツゼッカーが「四万マルクという戦前の大学の予算としてなら充分だと思える程度の金額を口にした」。ミルヒがのちに,「それはばかばかしいほど少ない金額だったので,シュペーアと私は顔を見合せて,こうした人たちのうぶというか,ばか正直さ加減に驚いて,思わず頭をふったものです」。
同じような場面で緑鉛筆の田舎校長は,ンなはした金のことで我々を呼びつけるな!と下僚をどなりつけたとかなんとか。
でもハイゼンベルク側にしてみれば,うまいこと国家指導者層の視線をだまくらかしたわけで。
しかし国家指導者層にしてみれば(原爆の有用性を見通せなかった先見性のなさは問題として残るものの)ンなケチなプロジェクトに自分が出張るまでもあるまいというわけで(まァあの連中の『巨大であればいいものだ』的幼児性も問題として残りそうな気もするが)。
つまり現場(の支族長)から見れば,(CIAなりの接触が事実として)『ををブッシュのエージェントの訪問を受ける俺様マジ大物』と(受け入れる方の主観的には)大統領特使の存在を通して米国の国家意思を間近に感じるというもんでしょう(そこそこのクラスの頭脳を持っていれば,周囲に『そのように』みせる効果を意図するでしょう,とゆかその位の計算のできない人間がどんな組織運営できるというのか―ああいや反例は多そうだなぁ)。あとこれ「よそむき」の発言だという点も注意しようか。
記事の情報量は大したもので勉強になりますが―例えばAyroの隠れ家をばっちり捉えた件から想像するに米国(情報機関)関係の糸がソマリア内部に通っていることは確実でしょうが,その個々の場面にブッシュの具体的意図・指図があると考えるのは無茶でしょう。そこまで彼は有能だったか? つか誰もが『あのあほめ』と言ってた気がしますが,実はその背後で絶対的知性をもった深謀遠慮のブッシュは世界のあちこち隅々まで自己の代理人を派遣しすべての糸をその手に握ろうとしていたのですねわかります。恐らくは10万そこらの支族指導者クラスに太いパイプを維持するほどに。いやそれ国家予算どれだけあっても足りるもんじゃなかろうが。
…つーかこいつら日本人と糸つないでビジネスやりたいですオーラ駄々漏れなんですが。(とまでは言わなくとも,日本の中古車買いたいですってところ,切実な本音が漏れてると思えますが)
Dirieあたりの支族長たちとは違って,軍事的経済的才覚を買われての民兵指揮権被委託者なんではあるまいか(Salah "OJ" Hassanみたいに)。だから一定の「大物」ぶりを維持せねばならんのではないか。自前のビジネスで資金源を確保したりする努力が必要なんではなかろうか。まあそんなことを思ってみたり。
折角ですので英語版Wikipediaの「Alliance for the Restoration of Peace and Counter-Terrorism」(見慣れた名前があるなあ),「Botan Ise Alin」。
追記。
これ,もしかしたら「話1/10」なものかも。
以前,IranのPressTVが『ソマリアの聖戦士は1万人の兵力でもってエチオピア軍の軍用トラック車列を待ち伏せ攻撃した』って愉快ニュースもとい現地報告を流したことがありましてね。
戦果は補充兵員を輸送するトラック1台転覆させたくらいで(死者は20人くらいだったか),…トラック1台あたり兵は30名ほどもなかろう,それが20数台,ってことは600vs10000ですがこの兵力差で待ち伏せしてそーいう戦果ってどこまで現地指揮官無能の極みなのかと。よほどの無能でも包囲殲滅以外あり得ないんではないかと。というかどうやったら1万の伏兵を道路わきに配置できるのかとか
常識的に考えて,桁1つ(2つ)増やしてない?
そんなことがあったからPressTV見て笑うのさえ時間の無駄と思えて,以来見ていないわけですが。
Guineaの先日のクーデター指導者Moussa Dadis Camara大尉は,自己も含めクーデター指導部は来る大統領選に出馬しないことを表明。見識ある発言で世論を収めようとするものでしょうか。国際社会的にも一定の好感をもって受け入れられるではありましょう。黒幕氏はどうでしょうとかそういうことはさておいて。また一方で,それ以前に政権を奪取しようとする政治家たちの試みを非難する。
BBC 'Nazi guard' Demjanjuk deported 11 May 2009
John Demjanjuk氏がドイツに身柄移送。ナチ戦犯容疑だが,イスラエルの最高裁が人違いの可能性を指摘して死刑判決を覆した過去がある。89歳ですから,そもそも裁判にかけること自体が非人道的行為と見做され得ますが,然様にしてまでWWIIの過去を清算せんとする意思の強さも注意しておきたい教育的配慮。
日経ビジネスオンライン ソマリアに続く“武器街道”を行く(6) 吉田鈴香の「世界の中のニッポン」
「クラン」を「軍閥」と訳するのは現地語の仕様なんだろうか。(最大,にせよ)7000人の兵―半個師団の(機械化)軽歩兵がある,それほどの組織がわりかしごろごろしてる―割には,彼らの「戦争」が概ねけちぃのは何故だろう。その7000人って,『うちの氏族の若いのん』の数じゃなかろか。『動員可能兵力』的意味の。10人程度の1家族から一人くらいの割で供出を求めたとすれば,ざっと支族員は7万人。まあこの想定だと北朝鮮もうらやむ先軍政治になりそうですが。
供出された若いのんも,すべてが全て常備兵力というわけでなく,交替で(我々的用語でいえば)自警団・消防団務める(かなり装備が軍隊的な)青年団ってとこでなかろか。アフガンあたりのアルバカイ的な。
『おっ,おめぇそのAKどーした? おめーのじゃなくね?』
『いーだろ。兄貴のこないだのボサソの取引うまくいってよ。エチオピア軍の援助物資からの横流しだってよ。すげーだろ』
『ヲヲヲ! もしかして全部品工場純正っ?!』
『応よ,みろこの刻印。USSRってあんだろ?』
『…いいなぁあ… 新品だぁああ…』※どう考えても密造です
みたいなほのぼの会話がなされるよーな。
その程度の「私兵」じゃないかな。
だから,自分の支族所属の若いのがたしか7,8人(※すでに政府との手打ちが終わった後で,政府軍の制服を着ていた),アルシャバブに殺されたからってDirieさんがど激怒して『アルシャバブは敵じゃあっ!』とヒートアップしたんじゃないのかな。
あの時は,すわハウィエ氏族会議は本格的にアルシャバブと戦闘状態に入るか?!とびっくりしたもんだ。Haadさんあたりがフォローにはいるやら,Dirieも慌ててコメントやり直したりしたですねー。
まーともあれ各氏族(支族)は各個の興味関心で動くもの,という基本理解。
勉強になる点も多々あるが,『俺様ブッシュとパイプがあるぜ。オバマは俺を無視するようだがな!』みたいな発言はあまし真面目にとらんほうがよいかと。CIAだとか,まあ米国の国家機関が多少の手を伸ばしてるのはまず確実でしょうけど。
現場の主観と国家の予算規模に関する意識の相違等々にまつわる話について,私がいつも思い出すのはナチの原子力開発をめぐるエピソードで,トマス・パワーズ『なぜ,ナチスは原爆製造に失敗したか』上巻318f. によれば―
ハイゼンベルクが,原爆の開発に「大きな困難」を指摘,「金と新しい建物」の必要を述べ,それで必要とされる金額をすぐさま挙げよと言われてワイツゼッカーが「四万マルクという戦前の大学の予算としてなら充分だと思える程度の金額を口にした」。ミルヒがのちに,「それはばかばかしいほど少ない金額だったので,シュペーアと私は顔を見合せて,こうした人たちのうぶというか,ばか正直さ加減に驚いて,思わず頭をふったものです」。
同じような場面で緑鉛筆の田舎校長は,ンなはした金のことで我々を呼びつけるな!と下僚をどなりつけたとかなんとか。
でもハイゼンベルク側にしてみれば,うまいこと国家指導者層の視線をだまくらかしたわけで。
しかし国家指導者層にしてみれば(原爆の有用性を見通せなかった先見性のなさは問題として残るものの)ンなケチなプロジェクトに自分が出張るまでもあるまいというわけで(まァあの連中の『巨大であればいいものだ』的幼児性も問題として残りそうな気もするが)。
つまり現場(の支族長)から見れば,(CIAなりの接触が事実として)『ををブッシュのエージェントの訪問を受ける俺様マジ大物』と(受け入れる方の主観的には)大統領特使の存在を通して米国の国家意思を間近に感じるというもんでしょう(そこそこのクラスの頭脳を持っていれば,周囲に『そのように』みせる効果を意図するでしょう,とゆかその位の計算のできない人間がどんな組織運営できるというのか―ああいや反例は多そうだなぁ)。あとこれ「よそむき」の発言だという点も注意しようか。
記事の情報量は大したもので勉強になりますが―例えばAyroの隠れ家をばっちり捉えた件から想像するに米国(情報機関)関係の糸がソマリア内部に通っていることは確実でしょうが,その個々の場面にブッシュの具体的意図・指図があると考えるのは無茶でしょう。そこまで彼は有能だったか? つか誰もが『あのあほめ』と言ってた気がしますが,実はその背後で絶対的知性をもった深謀遠慮のブッシュは世界のあちこち隅々まで自己の代理人を派遣しすべての糸をその手に握ろうとしていたのですねわかります。恐らくは10万そこらの支族指導者クラスに太いパイプを維持するほどに。いやそれ国家予算どれだけあっても足りるもんじゃなかろうが。
…つーかこいつら日本人と糸つないでビジネスやりたいですオーラ駄々漏れなんですが。(とまでは言わなくとも,日本の中古車買いたいですってところ,切実な本音が漏れてると思えますが)
Dirieあたりの支族長たちとは違って,軍事的経済的才覚を買われての民兵指揮権被委託者なんではあるまいか(Salah "OJ" Hassanみたいに)。だから一定の「大物」ぶりを維持せねばならんのではないか。自前のビジネスで資金源を確保したりする努力が必要なんではなかろうか。まあそんなことを思ってみたり。
折角ですので英語版Wikipediaの「Alliance for the Restoration of Peace and Counter-Terrorism」(見慣れた名前があるなあ),「Botan Ise Alin」。
追記。
これ,もしかしたら「話1/10」なものかも。
以前,IranのPressTVが『ソマリアの聖戦士は1万人の兵力でもってエチオピア軍の軍用トラック車列を待ち伏せ攻撃した』って愉快ニュースもとい現地報告を流したことがありましてね。
戦果は補充兵員を輸送するトラック1台転覆させたくらいで(死者は20人くらいだったか),…トラック1台あたり兵は30名ほどもなかろう,それが20数台,ってことは600vs10000ですがこの兵力差で待ち伏せしてそーいう戦果ってどこまで現地指揮官無能の極みなのかと。よほどの無能でも包囲殲滅以外あり得ないんではないかと。というかどうやったら1万の伏兵を道路わきに配置できるのかとか
常識的に考えて,桁1つ(2つ)増やしてない?
そんなことがあったからPressTV見て笑うのさえ時間の無駄と思えて,以来見ていないわけですが。
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