空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

Indho Ade投降

2009-05-12 22:24:50 | ソマリア関連
 時にIndho Adeはアルシャバブ・イスラム党側に投降したそうです

Garowe Online Somalia: Ex-warlord shuns deal with govt, joins opposition  May 11, 2009

 キスマユ出身(もとのJubba Valley Alliance構成者)のMohamed Roble "Gobale"氏と,モガディシュの隠れ家にいたところを押し詰められて,武器を引き渡し。Indho Adeは次々付く側を変えることでも悪名高い様子ですが,…今回はもう仕方ないでしょう。
 Sheikh Sharifも,記者会見で何人か自分の政府との協定をもった人々がそれから去った旨述べるようですが,個人名に言及なし。事情が事情ですよ。

 勝算は,Indho Adeなりにあったんでしょうけどねぇ。しかし今回は―アルシャバブ・イスラム党側の動きの方が速く,決定的だったといえましょうね。

Garowe Online Somalia: Kismayo Islamists send weapons, fighters to Mogadishu war  May 11, 2009

 キスマユのアルシャバブ政権市長Sheikh Abubakar Sayli'iが,キスマユのアルシャバブはモガディシュの戦闘において中立ではない,その武器・兵員をモガディシュに送った,モガディシュでの戦争は聖戦士がモガディシュを奪取するまで継続する―と声明。首都では上掲記事のように,反政府側は軍事指導者としては有能と思われるIndho Adeを下し,残る敵はAMISOMだけだ!という勢いであるかと。

 装備的には相手にならんでしょうけど,たとえエイブラムス戦車があろうと,一台のエイブラムスは同時に一か所にしか存在できない道理です。

Garowe Online President says opposition intends to 'overthrow govt'  May 12, 2009

 で,Sheikh Sharifが反政府派を"anti-peace groups",ソマリアにおける国家的秩序再建に反対する者たちと表現,政府はイスラム法施行を決議したというのに,彼らがイスラム教に従うことを拒み,なそうとしていることと言ったら驚くべきことだと―抑制された非難の言葉を述べる様子。

 一方で武装反政府派が「foreign fighters」を使っていると非難する。

 …うん。非難せざるを得ない点だと思う。
 だって反政府派は「外国人を入れるな!」って言ってきたんだ。ソマリ人の,ソマリ人によるソマリ人のための国家を,というのが彼ら(これはおおむねすべての諸派を意図してますが)の基本プランのはずだ。
 もちろん,AMISOMだって最終的には邪魔ものだが,国家再建が軌道に乗れば早期の撤退だって必ずしも夢ではない。少なくとも,エチオピアのきれいな撤退を見よ! ほぼ完全に約束通りの撤退を実現,小競り合い等々で再侵攻の恐れが掻き立てられたものの,怖れられた事態はおきてない。

 そうした実績を見て,諸派が妥協を選びつつあったところに,残余の反政府派は戦力が減ってしまったからってルールを変えて堂々と外国人を使い倒す方針に転換―ってどーだろう。

 こないだまで,外国人の参加自体,否定する方針じゃなかったっけか。

 なりふり,かまわなすぎ。

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1 コメント

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Unknown (teiresias)
2009-05-12 22:29:37
ちょっとIndho Adeの今後の運命は微妙な情勢の様子が垣間見えますねぇ。…Jubba谷連盟か。こないだ,キスマユでは元Jubba谷連盟の政治家を一人,通敵背教の罪状で死刑にしてましたねぇ…。今回はどうなるだろう。
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