丹波篠山市呉服町の一画に建つのは、明治24年(1891)に「篠山地方裁判所」として建築され、昭和56年(1981年)6月まで使用された「篠山市立歴史美術館本館」。
日本最古の裁判所を重要建造物として末永く保存するため、外観および旧法廷を従来の姿で残し、その他は美術館にふさわしく内部を改築。
中央に玄関車寄を置き、左右に法廷を配置。平面はE字型という、明治時代初期の木造官庁舎の典型的な構造を受け継いだ造りとなっています。
門を入ってすぐの場所に保存されている織部灯籠の棹石。上部は十字形で、その下正面にマリア像を浮彫りにした、いわゆる「切支丹灯籠」と呼ばれているもの。
館内には裁判所の法廷の様子が、使用していた当時そのままの姿で公開されており、ドラマや映画などで見るのと同じ景色が目の前に繰り広げられています。光の差し込む窓ぎわ、並んだ椅子は傍聴人の為、彼らの前で真実、もしくは嘘八百を並べる被告人(^^;)
裁判官席には私一人、時間も無いというのに裁判長はどこに雲隠れ?。
書記官を前に体を縮めているのは、犯した罪の重さゆえ?それとも無実の罪に震えているから??
そんな被告の訴えを信じて弁護するのは弁護人の仕事。ですが・・「赤ちゃんをあやす為に首に紐を巻き付けたら死んでしまったので、ドラエモンに助けてもらう為に押し入れに隠しただけ」とか、
昨今なら「彼は外見は男で○○も残したままですが、心は女なので女性用の公衆浴場に入る権利があるのです」とか(-"-)、そんな話を臆面もなく言って無罪を主張する〇ソ弁護人は、被告以上に許せません。
館内には、篠山城主・青山家の家蔵品を中心に、城下町篠山に伝わる武具、漆芸、絵画、蒔絵などの美術品、それに篠山藩の御用窯「王地山焼」の名品の数々が展示されています。撮影は不可なので興味を惹かれた方は是非とも現地へ。
訪問日:2009年5月30日