西尾市上矢田町熊子に鎮座される「矢田(やた)神社」、御祭神は『火産霊(ほむすび)神・奥津日子(おくつひこ)神・奥津比売(おくつひめ)神・八田太郎姫命』。
創建「延暦年間(782-805年)。元々八田神社もしくは八面神社とも称され、地域の鎮守の神として祀られてきた。宝暦12年(1762)に熊野本宮三社を勧請、荒神さん・竈(かまど)の神として崇拝を集めたと云う。明治5年に竈神社に改称。明治41年に八剱社を合祀。明治42年に稲荷社とその境内社である秋葉社を合祀。大正10年に矢田神社に改称される。」
右手から見上げる御本殿
御本殿の屋根、留め蓋の上で水しぶきを上げているのは「鯉」。この場所にこの意匠はかなり珍しいと思うのですが、火の神が鎮まられる社とはいえ、やはり火災は避けたいところ。
さらに、さらに珍しい「巻物を持つ仙人」。画像右手は「瓢を抱える仙人」。思いがけない場所で思いがけなく楽しい細工瓦との出会いです。
拝殿彫刻がこれまた見事で、どれくらい見事だったかと言うと・・・拝殿の全体画像を写し忘れるくらい(((((^_^;)
まずは向拝正面に定番の龍。長い尾を丸めた姿勢で逆巻く波を蹴立てる姿は流石の迫力。
後に続くのは母子龍だろうか? 何度も見返る目線の先には一回り小さい龍の姿。
こちらには荒海を突き進む一対の海亀。前方には見事な羽を広げる鶴の姿も。
常緑の松が生い茂る一帯は、神が住まうとされる天上の何処か・・
先を急ぐ獅子一対。足元に咲き乱れるのは満開の牡丹の花。
険しい顔で前を見つめるのは親獅子でしょうか?
咲き誇る牡丹の花に目もくれず、遅れまいと追いかける仔獅子。
同じ獅子の彫刻ですが、こちらは追いかける相方を余裕の眼で見返っています。
眼の光の感じからして、もしかして玉が入ってたのかも・・
「なにもそんなに急がなくとも・・」とでも言いたげな顔で牡丹の花陰から抜け出す獅子。
境内の一画より神域を守護されるのは、明治四十四年建立の狛犬さん一対。大きな顔に三角の耳。大人の雰囲気の吽形さんと、子供のように目を見開いて笑う阿形さんの一対はまるで親子のよう。
境内の一画、囲いの中の石は大正一〇年の矢田神社改称時に立てられた社号標と旧石造鳥居。
この塚に刻まれた文字が何なのか?、他に資料が無く不明(^^;)
この日は境内に重機を積んだ車が入っており、何らかの作業が成されていました。お邪魔にならないようにと思うと気が急いて、後から見返せば何とも中途半端な参拝です。
参拝日:2011年9月22日
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