三箇所目の御朱印は「光明堂」でいただく『大日如来』
入母屋造の仏堂は、元禄14年(1701)に二代目の本堂として建立された「光明堂」。国指定重要文化財の建物です。
堂の正面にかけられた幕の左右には、成田山新勝寺の寺紋「葉牡丹」が大きく染め抜かれ、堂内には『愛染明王・不動明王・大日如来』が祀られています。有難いい事に、堂内の右側は自由に立ち入りができます。
堂の随所に施された見事な彫刻の主は、『左甚五朗』の再来といわれた『宮彫師:嶋村圓哲』。元禄~享保5年(1688~1720)にかけて関東各地を遍歴。多くの寺社彫刻を手がけ、名人と言われた人物。
奉納額の左隅には『後藤正綱』の銘。江戸彫:後藤家始祖とされる『後藤正綱』。 次々と登場する一級の宮彫師たちの名前、追いかけても追いかけても尽きることなく登場してきます😊
寺社彫刻に絶対に欠かせないのが貫に施される獅子や獏、もしくは象・・この一対はそのどれでもなく、麒麟のようにも見えます。 阿吽ともに立派な角を持ち、開いた口からも、閉じた口からも鋭い牙を覗かせています。
これほどまでに凄みを強調する理由があったのか、それともこれが彫刻師の好みだったのか? いずれにしても大切なご本尊を守るには、これくらいの覚悟を持ったお顔でないとダメなのかもしれません。
そんな目で見れば、こちらの「獏」はかなり穏やかな顔立ちで下界を見下ろしています。 こちらは参拝する善男善女を迎える為の顔なのかもと思ったり・・・・。他にも沢山の興味深い彫刻があったのですが、場所的な制約もあり、綺麗には写せませんでした。
慶応三年(1867)に建立された「朝日観音堂」、ご本尊は『朝日観音菩薩』。
明治20年(1887)に再建された「天満宮」、学問の神様『菅原道真公 』を奉安します。
「天満宮」の近くには、昭和58年に建立されたという二人の中興:貫主の句碑。
【節分や 本堂ゆるる 人なみや】中興一四世貫主・三池照鳳
【人馬絡繹 万戸の村や ことし米】中興一七世貫主・池田照誓
左から「白山明神・金毘羅大権現・今宮神社」が仲良く鎮座。お寺の境内にある神社は、「合掌一礼」のお寺の作法でお参りします。「成田山」は真言宗のお寺なので、合掌は両手を合わせ右手を手前にずらす[金剛合掌]。 子供の頃に、母から教わった作法です。
成田山新勝寺~其の七に続きます
参拝日:2014年5月20日&2019年3月18日
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます