車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

洲本八狸物語 in 兵庫県洲本市

2021年07月08日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・兵庫県

洲本八幡神社の鳥居前に、無料の足湯をそなえた洲本温泉潮騒の湯があり、今日も今日とて温泉三昧の狸さんたちが賑やかにおしゃべりを楽しんでいます。

「おい坊主、ちゃんと石鹸は持ったか?」「うん、大丈夫!ちゃんとおっ母ちゃんが用意してくれたよ」

「おや、向こう麓のポン次郎さんじゃないか。随分久しぶりだなぁ。まぁ、こっちに来てあったまりなよ。」

「おやおや、今日も皆さん賑やかだね~。どうだい一杯。これ豆助、皆さんにも一杯つけてあげな」「そうですか。でも坊ちゃんの分はありませんよ」

「アハハ、昼間っからお酒なんか飲んでるとお父っちゃんに叱られるよ~」ニコニコ元気に笑っているのは、柴右衛門の長男柴助。今はかわいい子狸ですが、後に、全国に修行の旅に出て立派に柴右衛門の後を継ぎ「病気平癒の神様」になります。

さて、ここで登場した『柴右衛門』こと「淡路の芝右衛門狸」。洲本市の裏山の三熊山の頂上に、妻のお増と暮らしていた芝居好きの柴右衛門。長い話なので簡単に端折ると「不幸な出来事で妻を殺された柴右衛門、せめてもの慰めにと中座の芝居見物をしたのですが、木戸銭は葉っぱのお金。とうとう正体がばれて殺されてしまいました。ところがそれ以降、中座には客が途絶え、これはあの狸の祟りに違いない・・・そこで関係者一同が、狸の住処であった三熊山にお参りをして、狸の霊を慰めたところ、中座は元のにぎやかさを取り戻しました。」

三熊山に住む芝居好きの狸『柴右衛門』。毎日のように人間に化け、大阪・道頓堀まで大好きな芝居見物に出かけていました。お金はもちろん「木の葉」・・・。日本三大狸の一匹で、「芝居の神様」。今は洲本八幡神社の境内で参拝者を出迎えています。

コモード56商店街で愛嬌を振りまくのは、柴右衛門の女房『お増』。夜な夜な木の葉のお金で城下へ買物に。でも、化かされたお店はかえって繁盛したそうで、「商売繁盛」の神様なのです。

柴右衛門の娘で、とびきりの美狸『お松』。若い狸君たちにとても人気があり、引く手あまた。「美人の神様」で、女性の守り神として親しまれており、洲本アルチザンスクエアの一画に立って観光客を迎えてくれます。

『武左衛門』現住所は淡路弁才天・厳島神社の境内。毎日、夜ふけに見廻りに出て戸締りの悪い家を探しては、家の外から鍵をかけて懲らしめたと伝えられる「防犯の神様」。閉じ込められた人はどうやって脱出したんだろう?

堀端(農人橋跡)の茂みの中、正体不明の不思議な物体は、お酒が大好きな『桝右衛門』。夜の城下の安全を守り、酒に酔って絡む者や乱暴者 を、大入道に化けて懲らしめたという、「 水商売の神様」です。

寺町付近、みつあい館前でそろばん勘定に余念がないのは、洲本の狸の長老『宅左衛門』。狸達がその日暮しなのを嘆き、困った時にお互いお金を融通しあう頼母子講を始めました。「金融の神様」です。

8丁目の交番付近を住処にするのは、千草川の土手に住んでいた『川太郎』。昔の洲本の関所を守り、川を綺麗にすることを使命に思い、毎夜、川や土手の点検や清掃を行いました。「交通安全」の神様です。

「日本三名狸・淡路の芝右衛門狸」、ちなみに後の二つは「佐渡の団三郎狸」と「屋島の太三郎狸」だそうで・・・阿波狸合戦で有名な『金長たぬき』は選外でした😅

訪問日:2010年9月20日


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