多様化する経済と経営の関係
GDP、国内総生産というのは、1年間に国内で企業が稼ぎ出した粗付加価値 の合計額です。付加価値(純付加価値)の合計額は国内純生産で、国民所得に相当するものになります。
生産は企業が行っているわけで、GDPにしても、国民所得にしても、企業(個人企業、自営業などを含む)が生み出した経済的な価値の総額ですから、経済成長というのは、企業が国内で大いに生産を増やしてくれなければ達成できません。
かつての日本もそうでしたし、今の急成長するアジアの国々でも、企業がどんどん成長するからこそ経済成長するわけです。
企業が成長すれば経済が成長するといった関係がダイレクトに見られるような状態というのは、経済にとっても企業経営にとっても、ある意味では大変解りやすくて、いい時代ということかもしれません。
失われた10年を通じて日本企業は、積極的に海外に進出しました。企業の本来の役割を明確にした経営得理念を持ち、優れた生産技術、優れた経営技法を持った日本企業が、海外に進出することは、世界経済の発展にとってもプラスといってもいいでしょう。
今でも、こうした日本企業の、技術、技能、技法は、多くの国で羨望の的でもあります。
この傾向は、今後、さらに加速しそうな状況にあります。原因は$1=¥80という円高です。プラザ合意後もそうでしたが、$1=¥80では、国内で利益を上げることは一層難しくなります。前向きの海外進出というより、「高コストの日本からの脱出」という構図です。
企業は高コストの日本を脱出することで、収益性を高めることが出来、国際競争を勝ち抜き、より高い収益を実現し、発展を続けることが出来ます。多くの下請け企業もこれについて海外に出て行きます。
国際間を原則自由に動ける企業には、そうしたサバイバルと発展のための行動が可能ですが、一方、経済(国民経済)というのは、GDPのD(domestic)が示すように、まさに地域限定です。
生産の担い手は企業ですから、企業が海外に移転すれば、国内経済は空洞化です。
円高が進行すればするほど、企業の業績と、経済の実績は乖離する可能性が大きくなります。多国籍化した企業が収益性を高める一方、国内経済は停滞し雇用は増えず、所得も増えないといった傾向が出るでしょう。
経済と経営の関係は、ますます、以前のように一筋縄ではいかなくなりそうですね。
GDP、国内総生産というのは、1年間に国内で企業が稼ぎ出した粗付加価値 の合計額です。付加価値(純付加価値)の合計額は国内純生産で、国民所得に相当するものになります。
生産は企業が行っているわけで、GDPにしても、国民所得にしても、企業(個人企業、自営業などを含む)が生み出した経済的な価値の総額ですから、経済成長というのは、企業が国内で大いに生産を増やしてくれなければ達成できません。
かつての日本もそうでしたし、今の急成長するアジアの国々でも、企業がどんどん成長するからこそ経済成長するわけです。
企業が成長すれば経済が成長するといった関係がダイレクトに見られるような状態というのは、経済にとっても企業経営にとっても、ある意味では大変解りやすくて、いい時代ということかもしれません。
失われた10年を通じて日本企業は、積極的に海外に進出しました。企業の本来の役割を明確にした経営得理念を持ち、優れた生産技術、優れた経営技法を持った日本企業が、海外に進出することは、世界経済の発展にとってもプラスといってもいいでしょう。
今でも、こうした日本企業の、技術、技能、技法は、多くの国で羨望の的でもあります。
この傾向は、今後、さらに加速しそうな状況にあります。原因は$1=¥80という円高です。プラザ合意後もそうでしたが、$1=¥80では、国内で利益を上げることは一層難しくなります。前向きの海外進出というより、「高コストの日本からの脱出」という構図です。
企業は高コストの日本を脱出することで、収益性を高めることが出来、国際競争を勝ち抜き、より高い収益を実現し、発展を続けることが出来ます。多くの下請け企業もこれについて海外に出て行きます。
国際間を原則自由に動ける企業には、そうしたサバイバルと発展のための行動が可能ですが、一方、経済(国民経済)というのは、GDPのD(domestic)が示すように、まさに地域限定です。
生産の担い手は企業ですから、企業が海外に移転すれば、国内経済は空洞化です。
円高が進行すればするほど、企業の業績と、経済の実績は乖離する可能性が大きくなります。多国籍化した企業が収益性を高める一方、国内経済は停滞し雇用は増えず、所得も増えないといった傾向が出るでしょう。
経済と経営の関係は、ますます、以前のように一筋縄ではいかなくなりそうですね。