為替レートへの誤解
為替レートが多少円高に振れたりする中で、専門家の方々が、為替レートについての解説をしたりしています。
$1=¥122 が $1=¥119 になると、輸出産業では1ドルのものを輸出して122円受け取れたものが、119円しか受け取れなくなり、一方、輸入産業では、1ドルのものを輸入して122円払っていたものが119円で済むようになるわけです。ですから円高は、輸出産業にとってはマイナスの影響があり、輸入産業にとってはプラスの影響があるといった説明が普通です。
ですから、輸出と輸入が同じぐらいの金額の企業では、為替レートの変動の影響は中立だとか、日本経済としては、輸出のほうが多いから円高はマイナスだといった説明になります。
それでは、輸出も輸入もしていない産業・企業は、為替レートの影響は受けないのでしょうか。多くの国内サービス産業、たとえば、タクシー業界、ホテル・旅館業界、レストラン業界、さらには電話などの通信業界などなど。実は、こうしたところも為替レートの影響の圏外ではありません。
円高というのは、日本国内のすべてのコスト(最大のコストは人件費)や価格が、円表示では全く変わらないのに、ドル(海外通貨)で見ると円高の分だけ高くなっているということです。輸出、輸入だけでなく、日本産業全体のコストと価格が国際的に見て上昇することです。
かつて、プラザ合意による円高で、日本はインフレも何もやらないのに、突如として世界一賃金も物価も高い国になってしまい、製造業の海外移転から始まる大変な苦難の時期を経験しました。
国内旅行より海外旅行のほうが割安で、海外に行くと、ホテルもレストランもタクシーも随分安かったといった経験をお持ちの方は多いでしょう。
やっとこの1~2年、日本企業の必死のコストダウンと円安のおかげで、日本の物価も国際的にみてそんなに高くなくなりました。グローバリゼーションの中で国内産業であろうと、国際的に見て高い価格や料金は、必ず引き下げ圧力を受けます。そしてその影響は、賃金などのコストに及びます。
為替レートは決して輸出と輸入関連部門だけの問題ではありません。表面的でない、本質論議が必要のようです。
為替レートが多少円高に振れたりする中で、専門家の方々が、為替レートについての解説をしたりしています。
$1=¥122 が $1=¥119 になると、輸出産業では1ドルのものを輸出して122円受け取れたものが、119円しか受け取れなくなり、一方、輸入産業では、1ドルのものを輸入して122円払っていたものが119円で済むようになるわけです。ですから円高は、輸出産業にとってはマイナスの影響があり、輸入産業にとってはプラスの影響があるといった説明が普通です。
ですから、輸出と輸入が同じぐらいの金額の企業では、為替レートの変動の影響は中立だとか、日本経済としては、輸出のほうが多いから円高はマイナスだといった説明になります。
それでは、輸出も輸入もしていない産業・企業は、為替レートの影響は受けないのでしょうか。多くの国内サービス産業、たとえば、タクシー業界、ホテル・旅館業界、レストラン業界、さらには電話などの通信業界などなど。実は、こうしたところも為替レートの影響の圏外ではありません。
円高というのは、日本国内のすべてのコスト(最大のコストは人件費)や価格が、円表示では全く変わらないのに、ドル(海外通貨)で見ると円高の分だけ高くなっているということです。輸出、輸入だけでなく、日本産業全体のコストと価格が国際的に見て上昇することです。
かつて、プラザ合意による円高で、日本はインフレも何もやらないのに、突如として世界一賃金も物価も高い国になってしまい、製造業の海外移転から始まる大変な苦難の時期を経験しました。
国内旅行より海外旅行のほうが割安で、海外に行くと、ホテルもレストランもタクシーも随分安かったといった経験をお持ちの方は多いでしょう。
やっとこの1~2年、日本企業の必死のコストダウンと円安のおかげで、日本の物価も国際的にみてそんなに高くなくなりました。グローバリゼーションの中で国内産業であろうと、国際的に見て高い価格や料金は、必ず引き下げ圧力を受けます。そしてその影響は、賃金などのコストに及びます。
為替レートは決して輸出と輸入関連部門だけの問題ではありません。表面的でない、本質論議が必要のようです。